しゃべりすぎる
外に出れば顔見知りの人と挨拶程度はするが、一人暮らしなので会話らしい会話はほとんどない。時々独り言を言ったりするが話し相手は自分だけだし、ほとんど発声はしていない。この頃、いささか声が出にくいような気がしている。これでは母の二の舞になりかねない(発語障害で会話がほとんど不能)。だから時々誰かに会うようにしている。
先日は犬山に住む兄貴分の人と名古屋で飲んだ。仕事で世話になった人だし、泣き言もずいぶん言った。個人的なことも言ってきた。酒もよく飲みに行って痛飲した。今回も口切りのジョッキのビールを飲んだあと、気が付いたらワインをボトル三本空けていて、4本目を頼もうとして思いとどまった。もちろん調子に乗ってあることないことしゃべりちらしていた。しゃべっているときはとても良いことを言っているような気がしている。自慢話すら本当のことのように感じている。
酒の勢いでたまっていたものを全て吐き出しているのだと思っていた。でもよく考えると、このことを話そう、などと何も考えていたわけではないことに気が付いた。話しているうちに、私はこんなことを思っていたのか、と感じることがしばしばあったのだ。それは相手が興味を持って聞いてくれるようなかたちで相手に合わせた物語を作り出しているという感覚だ。
こんなことを考えたのは内田樹先生の文章を読んだせいかもしれない。
とにかくしゃべりすぎると物語が拡散し、ついに支離滅裂になる。当人はいい気持ちだが、周りで聞いていたら意味不明だろう。ただし相手には快感かも知れない(相手に合わせているのだから当然だ)。さいわい兄貴分の人は私以上によくしゃべるから私も快感を感じていた。
おかげで翌日は二日酔いであった。
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素敵な像に誘われて・・訪問。・わかるなぁ・・・相手に合わせているという快感が…お酒を美味しくして・・・のみすぎちゃうんですよね。
投稿: かすみ風子 | 2014年7月11日 (金) 10時49分
かすみ風子様 楽しいときがずっと続けばいいのですけれど、ね。酔いはいつか醒め、夢もいつか醒めます。
投稿: OKCHAN | 2014年7月11日 (金) 14時48分