映画「コンプライアンス 服従の心理」2012年アメリカ
監督クレイグ・ゾベル、出演アン・ダウド、ドリーマ・ウォーカー、パット・ヒーリー他。
とにかくストレスフルで不快な映画である。しかし駄作だ、というのではない。この映画を見続けるにはそれだけ精神的な負荷に耐える必要があると云う意味だ。
この映画は実話を元にしているという。警察から、という電話一本で人はどれだけいいなりなるのか。その怖さを味わうことになる。なまじのオカルトホラーよりはるかに恐怖を覚える。
途中で、なぜおかしいと思わないのか、と観客は思うだろう。しかし当事者は巧みに思い込みを刷り込まれて次第に電話の相手の異常な要求に応じさせられていく。
これはいたずらを超えた犯罪だけれど、実際の世界ではもっとずっと巧みな刷り込みが無数に行われている。知識も情報も役に立たない。それがおかしい、と思えるためには何が必要なのか。二度と見たくない映画だけれど、ずいぶん勉強になった。この映画のことは忘れられないだろう。
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