プロファイラーになりそうだ
外国の警察ミステリードラマや映画を見ていると犯人の年齢や性格を推察するプロファイラーという役割の人が良く出てくる。何かで読んだけれど、プロファイリングが可能なのはシリアルキラー、つまり連続殺人犯の場合らしい。シリアルキラーは常に模倣犯である、ともいわれる。すでに連続殺人犯のモデルは出つくしているので、犯人はオリジナルのつもりでも模倣犯になってしまうのだそうだ。
プロファイラーというのは過去の犯罪をとことん研究しつくしてそのパターンを識り、新たな犯罪にその知識を応用する人、ということらしい。だから単独の衝動殺人などにはあまり役に立たない。それにそんな事件はプロファイリングする前に警察が先に犯人を見つけ出すだろう。
などというのは録りためた海外ドラマを見続けているのだけれど、それが連続殺人事件ものばかりだったからだ。
「犯罪捜査官 アナ・トラヴィス」シリーズの「消された顔 #1~#3」、「潜入捜査 全編、後編」、「模倣犯 第一話~第三話」。主人公のアナ・トラヴィスは魅力的ではあるけれど、あまり優秀な警察官とは感じられない。それより上司の主任警部・ラングストン役の俳優が、ごつい顔だけれど警官らしくてこちらの方が魅力的だ。悪役顔だけれど。これはイギリスドラマ。
「殺人の足跡 マーダーランド」第一話~第三話。母親を殺された娘が15年後にあるきっかけからその未解決事件を解明しようと立ち上がる。向かったのはそのときの捜査をした刑事の家なのだが、事件のあと、彼は警察を辞めていた。この元刑事の残していた資料を基に調べを進めるのだが、彼女は意外な事実を知ることになる。ついに彼女は真相を知るために危険な賭に出る。残念ながら主演の女優が長すぎる顔で、好みではないので感情移入しにくい。15年前の少女だったときがとても可愛いのに、どうして大人になったらこうなるのか分からない。ミスキャストだろう。これもイギリスドラマだが連続殺人ではない。
「ホワイトチャペル 終わりなき殺意」シリーズ、第一シーズン#1~#3、第三シーズン「暗闇」の前編、後編、「切断」の前編、後編、「怪人」の前編、後編、第四シーズン「魔女」の前編、後編、「仮面」の前編、後編、「生贄」の前編、後編。残念ながら第二シーズンは録画し損ねた。これもイギリスの警察ドラマ。ホワイトチャペルと言えば有名な「切り裂きジャック」事件のあった場所で、第一シーズンはその「切り裂きジャック」の模倣犯を追う。主人公のちょっと異常に潔癖なキャリヤ警部補チャンドラーとベテラン刑事のマイルズ、そして結果的にプロファイラーとなって捜査の手助けをする「切り裂きジャック」の研究家バッカンが猟奇連続殺人事件を捜査する。ほとんどが過去の猟奇事件の模倣犯であり、なぜホワイトチャペルなのか、それが最後に明らかになっていく。最初はミステリーなのだが次第にスリラーになり、最後はほとんどオカルトホラーである。とにかくチャンドラーがときに鋭く、ときに無能で分裂気味、捜査陣もちょっと異常な集団で、こんな警察では市民は守れない。事件はほとんど解決しない。犯人はつかまる前かつかまってからすべて死んでしまう。
「ゾーズ・フー・キル 殺意の深層」シーズン1、「閉ざされた世界」、「目には目を」、第2シーズン「死のゲーム」、「過去の幻影」。すべて一話完結。これはデンマークの警察ドラマ。女性刑事とプロファイラーとのコンビが活躍する。こちらも連続殺人事件ばかりだ。しかしどうして女性刑事というのはこんなに感情的でしかもあまり賢そうに見えないのだろう。腕力がない分、智能が勝らないと見ていてイライラする。もちろんこちらが犯人を先に犯人を知る話が多いから当たり前なのだけれど。
こうしてドラマの主人公たちと一生懸命犯人を追いかけていると、何となく犯人についての行動パターンや心の動きが見えてきたりする。ドラマを見ながら私もプロファイラーになっているつもりらしい。
とにかく録りためた海外ミステリーは一通り見終えた。くたびれた。
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