狂気の沙汰
フロリダ州の裁判所で、大手タバコ会社を訴えた女性に対し、陪審員が236億ドルの懲罰的賠償支払いを認める裁決を下した。
この夫は13歳で喫煙するようになり、一日あたり最大で3箱のタバコを吸っていたが、36歳で肺がんにより死んだ。この女性はタバコは健康に害があることを隠して販売した、としてタバコ会社に損害賠償請求を求めていたという。
よく読むと、この夫が死んだのは1996年で、訴えたのは2008年である。裁判に時間がかかるのはあり得ることだが、訴えるまでに12年間かかったというのはどんな理由だろう。
ところで236億ドルというと日本円にして約2兆4000億円である。喫煙する人で肺がんで死んだ人が1万人いて、すべての人の身内が同様の訴えを行ったら2京円以上の賠償金額になる。これではアメリカ国家あげても支払えない金額だ。正気とは思えない、狂気の沙汰である。
アメリカが訴訟国家でしかも異常な請求が横行し、ときにそれが通ってしまう、という話はしばしば聞く。「常識」を見失った国は恐ろしい。アメリカは裁判によって滅亡するのではないか。
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