バリ島最後の夜、今回の旅のハイライトはケチャダンスだ。
ケチャは舞踊劇になっている。ケチャそのものは土着宗教にもとずく魔除けの儀式が原型らしいが、これにラーマーヤナの物語が混交されていまの劇になったと配布されたパンフレットに書かれている。大まかなストーリーがあらかじめ知らされているのでだいたい分かる。
中央が舞台。早めに好い席を確保した。いまは一時間も前なので観客席は疎らに見えるが・・・。
次第に埋まっていき、最後はぎゅうぎゅう詰めになった。
中央に火がささげられ、いよいよ始まりも近い。
踊り手たちが口々にカチャカチャ言いながら登場すると一気に会場は盛り上がる。
踊り手が輪になる。
主役の登場。
ラーマ王子と后のシータ。
ついに日没。一気に暗くなる。
向こうがラーマ王子で手前が弟のラクサマナ。
森の魔神を退治するように弟に命令している(らしい)。しかし弟はバラバラになるのはまずい、と逡巡する。
ラーマ王子は自ら森に出かけてしまい。あとを弟に託す。そのラクサマナをシータがなじる。なじられて困るラクサマナ。
シータはラーマのあとを追うようにラクサマナに強要する。
ここへわけの分からない黄色い人物登場。結局役割不明。このあとラクサマナは火の輪を二重にしつらえ、その中を決して出ないようにシータに言い置いてラーマのあとを追う。
魔人登場。シータを奪いに来たのだ。
しかし火の輪の中に魔神は入ることが出来ない。この場合の火の輪はこの踊り手たちである。
魔神があきらめて去ったあと、老人が現れて言葉巧みにシータを誘う。実は老人は魔神の化身なのだ。
化身にだまされてついにシータは捕らわれ、連れ去られそうになる。
無理矢理シータを連れ去ろうとする魔神。
そこへ巨鳥の化身が現れ、それを阻止しようとして魔神と争うが・・・。力及ばず魔神に倒されてしまう。
とらわれの身となったシータと魔神にその世話をするよう命じられたトゥリジャタ。嘆き悲しむシータを慰めている。
ここへ突然巨猿のハノマンが登場。観客席や舞台を縦横無尽に暴れ回り、滑稽な仕草をして見せて場内が沸く。
冒頭の写真は私の目の前に現れたので撮ったもの。迫力がある。
見得を切るハノマン。
ハノマンはシータを助けようとするのだが・・・。
やがて魔神の手下たちが現れる。ハノマンとの大立ち回りが勇壮に繰り広げられる。やがて魔人も登場し、ついにハノマンは捕らわれてしまう。
捕らわれたハノマン。
ハノマンの回りに火がかけられ、焼き殺されそうになる。
しかしハノマンは火の中から脱出、火を蹴散らす。あたりに火の粉が飛ぶ。
ようやくラーマ兄弟が登場し、形勢逆転。
ついにハノマンが魔王の首を討ち取って大団円。
思った以上に面白かった。見る値打ち大ありだ。
このあとインターコンチネンタルの迷路のようなレストランでゴージャスな食事をして、深夜の飛行機で帰国した。
インドネシアの旅、長いことおつきあいありがとうございました。
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