後知恵
今回の日朝会談で、めぼしい成果が得られなかったことについて安倍首相が批判されている。「過去にとらわれず新しい角度から調査を深める」という北朝鮮側の言葉をひとつの前進とみる見方を安倍首相が示していることにも、成果のないことへの弁明だ、と厳しい。
中には「交渉を始めるなら、今年一月にやるべきだった。張成沢粛清のあと、中国との関係が悪化したときこそそのチャンスだった」という某外交事情通のコメントもあったと報じられている。
みんな後知恵ではないか。済んでからあのときに交渉を始めていれば、などというならその某外交事情通は今年の一月に声を大にしてそのことを主張していたのか?
行っても意味がないかどうかは行かなければ分からない。行かなければ日本側には交渉の意志がない、と逆手にとられるおそれがあった。ここまで誠意のない態度に終始している北朝鮮に、日本側から平壌に出かけたから一気に何かが好転する、などと期待するほうがどうかしている。しかし交渉の場が提示されればそこに赴くのが外交だろう。
韓国の朴槿恵大統領のような(中国の習近平主席のような)会談拒否というのはまともではない。会談するのは互いに歩み寄ることを多少なりとも期待するからだ。多分朴槿恵も習近平も日本に対して譲歩することを恐れているのだ。しかしそんなことをちっとも斟酌しない北朝鮮よりはそれだけ正直なのかも知れない。
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