うんざり
戦いに勝利するために相手のスキ、弱点を突くのは有効な戦法である。ただしそこには節度が必要で、勝つためとはいえ、して良いことと悪いことがあるのは当然だ。
ゲリラというのは弱者の戦法で、圧倒的に力の差のある弱者が強者に勝つ手法である。ベトナム戦争で、ベトコンがゲリラ戦によりアメリカに勝ったことは記憶に新しい。そしてテロ、これは独裁政権や、植民地を支配する国に対して行う戦法で、社会不安を作り出し、体制を弱体化させる。帝国どおしの軋轢で不安定だったヨーロッパは、セルビアで起きたテロにより第一次世界大戦へ突き進んだ。
ゲリラもテロも、あらたな、めざすべき世界を念頭に置いて行い、それが達成されたときにのみ評価される。幕末の勤王の志士によるテロはまさにそのようなものとして歴史的に記述され、評価されている。
ではイスラム国やボコ・ハラムに大義はあるか。渦中にあるとき、人はものがよく見えない。だからこれも後世の歴史の評価を待つべきか。歴史と言えばその歴史的遺産を破壊している映像をイスラム国は世界に配信した。彼等は原理主義に基づく復古運動を行っているつもりだろう。過去から見た未来である現在を否定するのであれば、彼等がめざすものは未来か過去か。
人類に残された過去の遺産を見ることで人間は歴史を考える。それを否定して遺産を抹殺することは人間社会そのものの破壊につながることが彼等には理解出来ていないのか。いや、彼等は人間社会そのものを否定していることを自覚している。彼等は人類を道連れに自殺をしようとしているのだ。すでに多くの人が道連れにされた。
そんなとき、日本の国会では何が起きているのか。
安倍政権の弱点をひたすら攻撃して見せている民主党の面々。大きな敵に対するゲリラ戦を演じて見せているつもりなのだろう。では民主党に、敵を倒した後のどんなビジョンがあるというのか。そんなものは何もないことを前回の民主党政権は見せてくれた。多くの国民は、この民主党の姿を見てますます顔を背けるだろう。そして自民党はますます拡大し、増長(増長の象徴が金にルーズなその姿なのだが)してしまうだろう。それを助長しているのが民主党のように見える。
日本の直面している現実の問題を見ることのできない、そしてそれを論じることのできない、知性が欠如しているとしか思えないその姿にうんざりする。
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