アニマル・ファーム
数日前のことだが、沖縄県の翁長知事が沖縄独立論について問われて「戦後沖縄は日本政府に長い間見捨てられていた。今後(積極的な独立ではなしに)日本から切り捨てられる、という状態でなら(独立は)あり得るかも知れない」と述べた。
戦後沖縄を長くアメリカが統治していたのは事実である。その統治の続きのようなものがまだ一部残っていることも残念ながら事実と言って良い。ただ、それは日本政府が沖縄を見捨てたのではなく、敗戦国としてやむを得ざる状態であった。だからアメリカと交渉して、(譲るべからざるものまで譲って)なんとか本土復帰に漕ぎつけたのだ。それをわざわざ「見捨てて」と言い方をするあたりに、この人のポピュリズムが見える。
それよりも、「沖縄独立論」を翁長知事が「まったく考えていない」と一蹴しなかったことが気になる。ニュース解説では、翁長知事はブラフとして、日本政府に対し、基地問題がこのままではそういうこともありうる、といったのであろうと分析していた。つまり脅しだろう、というのだ。
ことばは魔物である。一度そういう文言が口から発せられれば、「沖縄は日本という国から切り捨てられ、やむを得ず独立する」という観念が動き出してしまう。
だれがそれを最も望んでいるのか明白な時代、不用意な発言は魔物を呼び出し、取り返しがつかなくなることにこの翁長知事という人は考えが及ばないようだ。これは翁長知事にかけられた呪いではなく、沖縄県民に掛けられた呪いとなりかねない。
もともと沖縄は琉球王国という独立国だった、というのが沖縄独立論の根拠なのだろう。世界中にそのような例はたくさんある。将来そのような昔の小国が独立するという動きが盛んにならないとは言えないが、少なくとも独立するについては独立を維持するための国家としての要件を現実問題として考慮する必要がある。
ただ基地に反対だから独立するぞ、というのは空論以外の何物でもない。群れを放れた草食動物を虎視眈々と狙う肉食獣はそこにいる。肉食獣は群れから離れる個体をおびき出そうと、あの手この手を尽くしている。肉食獣にへつらう狐もいる。まったくこの世界は「アニマル・ファーム」そのものなのだ。
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コメント
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こんばんは
わたくしも同感です。
平和ボケにもほどがあると思います。
マスコミを鵜呑みにする国民がたくさんいないことを願います。
投稿: 藤子 | 2015年5月23日 (土) 22時25分
藤子様
沖縄のメディアは極端な論調で沖縄県民をミスリードしている
といわれています。翁長県知事もそれが沖縄県民の
意向だと考えているのでしょう。
投稿: OKCHAN | 2015年5月23日 (土) 22時40分
フィリピンがアメリカ軍を国から追い出す?事をしてからの
国情を見れば、明白な事実が見えてきます。
中国に住むある方が、中国人から「沖縄は中国の物だったんですよね。」と
言われて驚いたと言う事実が最近あります。
沖縄県民は軍事基地と言う大変な境遇にありますが、
大きく世界情勢を見て欲しいものです。
投稿: マーチャン | 2015年5月24日 (日) 07時41分
マーチャン様
自分の考えだと信じていることが、
ときに意図的にすり込まれたものだったりします。
沖縄は情報の偏りがあるようです。
感情にとらわれると見失うものがあります。
自戒したいところです。
投稿: OKCHAN | 2015年5月24日 (日) 09時27分