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2015年8月25日 (火)

NHK取材班「アフリカ」(新潮新書)

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 まだ私が高校生くらいだったころ(五十年近く昔だ)、商社マンだった叔父が、これからは中国の時代だ、と言った。そして中国のあとはアフリカの時代だ、と言った。

 たしかに中国の時代が来たように見える。しからばアフリカは?

 大阪万博(1970年)のとき、列の長いアメリカ館には行かず、アフリカ館に行った。展示物もめぼしいものがなく、見物の人もまばらであった。そのとき、ウガンダの展示場で椅子に座った大柄な黒人の姿がとても印象に残った。ウガンダの人なのであろう、万博の派手やかなパビリオンの中で、自分たちの展示物が場違いなほどわびしいことを感じていたのだろか。だが手持ちぶさたのその様子とは裏腹に、その眼は力のあるものだった。

 ウガンダという国のことはほとんど知らなかった。そのあとアミン大統領という怪人がウガンダという国を有名にしたけれど、ウガンダという国がアフリカの文明開化の先頭の国であることは間違いない。

 この本ではアフリカをリードする東アフリカの国々が紹介されている。残念ながらウガンダについての取材が少ないけれど、あの「悲劇の国」、ジェノサイドのあったルワンダ(死臭の臭うようなその惨劇のあとの様子は曽野綾子の本で詳しく語られている)が、いまは「奇跡の国」であることを知った。

 ケニア、ウガンダ、ルワンダ、エチオピア、ザンビア、タンザニア、ボツワナ、ジンバブエ、南アフリカについてわれわれ日本人はどれだけ知っているだろうか。私はほとんど知らなかった。

 いますばらしい国でも、明日どうなるかわからないのがアフリカというところだ。しかし優れた指導者がいれば、叔父がむかし言ったように、ポスト中国はこの東アフリカの国々かも知れない。

 それがわかっているから中国は巨額の投資をこれらの国々に行っている。これは日本が行ってきたものを、日本が手抜きをしている間に横取りしたような格好だ。このことについて語るとまた別の話になってしまう。鈴木宗男という人の功罪は再検証する必要があるのではないだろうか。

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コメント

こんにちは
先ほどは私の拙いブログを見ていただきありがとうございます。
私から見てもこの問題は他山の石ではありませんのでこれからの政府のやり方を注視していきたいと思います。
ところで鈴木宗男氏を逮捕という形で切った小泉政権の蹉跌これからの日本外交の足を引っ張るだろうと思います。なにせ彼は自民党で数少なかった”外務派”の政治家だったからです。
確かに彼の失脚で対露外交は仕切り直しを迫られましたし対アフリカ外交も暗雲が漂う状況になりました。
本当に小泉元首相の選択が間違ったものにならなければいいのですが・・・。
では、
shinzei拝

shinzei様
禍福はあざなえる縄の如し、アフリカに傾注することが是か非かわからないところはありますが、資源外交の面からみても、国連での日本のポジション確保のためにもアフリカとのつながりは維持しなければならないことではないかと愚考します。
さいわい安倍首相は歴代内閣の中では久しぶりにその点をよく認識しているようなので、期待したいと思います。
中国は北部アフリカで手痛い損失を蒙りましたし、今後経済失速で対アフリカ投資もいままでのように潤沢に行うことは難しいでしょう。しかも現地ではずいぶん反発を受けているとも言います。
日本が再びアフリカで地歩を固めることを願います。

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