ハノイの蓮
録画してあったNHKBSの「世界で一番美しい瞬間(とき)」というシリーズの番組で、ベトナム・ハノイのタイ湖の蓮が取り上げられていた。
私がハノイに行った時は残念ながら蓮の花の時期ではなかった。タイ湖では6月が蓮の花の最盛期で、その香りが街にあふれるという。普通の蓮の花弁が17枚なのに、タイ湖の蓮は花弁が100枚もあり、花弁が匂いをこもらせるので、特に芳香が強いそうだ。
ハノイの名物に花売り娘があり、蓮の花の時期には自転車やスクーターに蓮の花を満載して売り歩く。ひとびとはこぞってそれを買い、部屋に飾ると部屋が芳香に満たされるという。
このタイ湖は水質が特別だ。それは近くを流れる大河である紅河(ホン河)とタイ湖が地下でつながっており、常にタイ湖の水は入れ替わってきれいなためだ。
タイ湖の蓮は一日目には朝少しだけ開いて夕にはつぼみにもどり、二日目はもう少し開いてまた夕に閉じる、そして三日目に完全に開き、もう閉じない。四日目には花は散ってしまうのだそうだ。
蓮の花の香りを茶葉に移して蓮茶にする。ずいぶん手間暇のかかるお茶だ。私も買って帰ったけれど、いれかたが悪かったのか、安いのを買いすぎたのか、残念ながらそれほど蓮の芳香を感じることができなかった。
蓮の実はスイーツにしたり、料理に使う。これは中国でもよく食べた。市場でよく売っている。砂糖漬けを食べたことがあるひとも多いだろう。
もちろんレンコンも食べる。ベトナムでは生でも食べられて、甘いし、暑気冷ましに良いそうだ。
番組で知ったことをただ備忘のために書き記した。蓮について、そしてハノイについてちょっと新しいことを知った。ハノイは本当に好い街だ。思い出してなつかしい。
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