乱れまなこの勝手読み(6)
韓国の中央日報が中国人観光客の傍若無人ぶりを伝えていた。ソウルの中心部にある北村韓屋村という地区は、もともと王族や身分のある人たちの住まいのあったところで、古い建物が残っている観光地である。現在も住民が実際に住んで生活しているところが多い。
中国人観光客は、その生活空間にずかずかと入り込み、写真を撮り、煙草を吸って吸い殻をポイ捨てし、ゴミも捨てたりとやりたい放題だという。張り紙を出して注意を喚起しているのだが、全く無視されているようだ。大型バスが狭い路上に違法駐車するために住民の車の通行が阻害されている。住民が警察や当局に対策を申し入れているが、見て見ぬ振りをしていると嘆いている、と記事は結んでいる。
記事の通りなら、この観光客たちはあまりにもひどい。何も対策できないのは、日本に流れている中国人観光客を引き戻そうと韓国は躍起になっているから、中国を刺激したくないのだろうか。
日本に来る中国人観光客はここまでひどくないような気がするが、どうだろうか。偏見でいえば、韓国のほうが旅費が安くて行きやすいから、それだけ旅慣れない、マナーを知らない中国人が多いということなのではないか。欧米に行く中国人はだいぶマシだから(それでもいろいろ迷惑もかけているようだが)、中国人観光客に対する反発はずっと少ないのかも知れない。これが欧米の中国感に影響しているのだろう。
中国国内の観光客はどうだろうか。香港のメデイアが伝えている。いつも観光客でごった返している万里の長城は、国慶節でさらに混雑、弁当持参の観光客が食べ終わるとポイ捨てするので清掃員はてんてこ舞いだという。あまりひどい場合に注意すると「われわれがゴミを捨てるから仕事があるんだろ?」と罵倒されたりする。
南京市の明稜では文化財に登る観光客がいてそれを注意する市民と言い合いが頻発している。丹陽市の新しい公園では開園から一ヶ月で多くの施設が破壊され、映画の登場人物の象やパンダの像も破壊されてしまった。
これらのニュースを見ると、やはり市民の素養に階層があるように見える。それが経済的な階層とほぼ重なることはみんなわかっているけれど、言わない。えげつない言い方だが金のかかる旅行先の順に観光客のマナーのレベルも異なる(平均的な話で、それぞれの階層の中にピンからキリまであるのは言うまでもない)ということになる。ますます中国旅行の敷居が高くなる。言っている意味、わかりますよね。
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中国には2回訪問しましたが、も~行きたくありません。
観光地でであった農民らしき一団の男性たちが、
ぺっ・ぺっと所構わず痰を吐くのです。
夫が言うには一昔前の日本人も痰を吐いていたよ。
話しは変わりますが、友達ご夫婦が、ヨーロッパの鉄道旅をしたとき・・・、
1つの部屋に2夫婦が入るようになっていて、その部屋に入った途端
先客の白人ご夫婦が、「あ~良かった!!!中国人じゃ~なくて」と
開口一番に言われたそうです。
投稿: マーチャン | 2015年10月12日 (月) 08時16分
マーチャン様
わたしは中国が大好きで、同時に大嫌いです。
わたしの中国は現実の中国と違うのかも知れません。
そのわたしの中国を見に行きたいのですが、そこでであう現実の中国にだんだん幻滅を感じるようになっています。
豊かになるほど精神的に劣化していくように見えるのはなぜでしょうか。
投稿: OKCHAN | 2015年10月12日 (月) 12時16分