古書を買う
名古屋に鶴舞というところがある。地下鉄の鶴舞駅で下車すればすぐ前が鶴舞公園だ。ここは桜の名所で、わたしもその時期にはたびたび訪れる。
鶴舞公園は「つるまこうえん」と「い」を発音しない。京都の烏丸を「からすま」といって、「る」を発音しないのと同じだ。
この鶴舞駅(こちらはつるまい駅と読む)の近くに古本屋が何軒かある。月初めには毎月雑用で名古屋に出るが、ずいぶん久しぶりに思い立ってこの古本屋を散策した。少しなじみになって自分に万一のことがあったら蔵書の処分を頼みたいと思っているところでもある。
ここで二冊ほど本を購入。
もともとの定価はこちらは3500円。この明治書院の漢文大系はいまはもっと高い。東洋文庫の「唐代伝奇集」は第一巻だけ先日神田の古本屋で見つけて購入した。かぶるけれど仕方がない。
こちらは8900円。
それがそれぞれ2000円であった。
それが高いと思うか安いと思うか人それぞれであろう。まして森本哲郎の本は、内容が同じものを講談社の学術文庫で持っているのだ。でも、持ち重りのするこの二冊を、気持ちを昂ぶらせて抱えて帰る心持ちは、わたしには何物にも代えがたいものだ。
蔵書の処分についての連絡先を書いたものをもらった。当分は必要ないことだけれど、人生何があるかわからないので、息子にこれを残しておくことにする。
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