乱れまなこの勝手読み(7)
韓国では、日本が今年もノーベル賞受賞者を出したことをうけて、韓国には全く受賞者がいないこと、受賞の可能性のある者の名前すら挙がらないことはなぜなのか論議されている。
もちろん韓国が基礎研究をおろそかにしてきたことのツケが理由であるわけだが、論議を見ているとそれが韓国にもようやくわかってきたらしい。
サムスンがノーベル賞をもらえるような科学者を育成する「ノーベル賞プロジェクト」を専門の財団を設立して進めるという。大学や企業の研究所に資金を援助するそうだ。だが結果が出るまでには長い時間を必要とする。そのことが本当に理解できているのだろうか。
その財団は、それを研究すると社会にどのような貢献があるのか、どのような利益を生み出しうるのか、というチェックを行って資金を援助するのであろう。
それではなかなか基礎研究の裾野は広がらないと思う。当然のように財団はすでに知見のある知識をもとにチェックを行う。ノーベル賞を受けるような研究は、今までになかった知見をあらたに確立していくものだ。今までにないものの研究をいまの知見で評価するようでは結果は知れているのだ。
近年のノーベル賞は、社会にどのような貢献をするのか、という点を経済的な意味で評価する傾向がある気がする。もしそんな観点でノーベル賞を選ぶことが定常化するなら、もうノーベル賞などやめたらどうか、という意見もあり、わたしもそんな気がしている。
それならすでに各分野ごとにそれなりの賞があるのだから、それで十分ではないか。韓国は、そしてサムスンはそのことに気がついているのだろうか。
ところで今年の日本のノーベル賞受賞者の二人がともに地方大学の卒業であることも韓国では話題になっている。日本ではそのことが特別なこととは思われないが、韓国では違う。
韓国の学歴至上主義と地方別の差別意識は、日本では想像できないほど大きいのだ。地方大学卒業など、就職でも研究でも露骨に差別されるのが韓国という国だ。またどこの地域の出身であるかによっても一生差別される。あまり大きな差がないほど、わずかな差を増幅して差別するというのが人間の性だが、それが世界でも特別極端なのが韓国という国だという。
だから日本の今回のノーベル賞受賞者の話は、彼らには驚嘆の出来事なのである。そんなことでは当分韓国では受賞者は生まれないだろう。
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こんばんは。。。
同感❗️
投稿: 藤子 | 2015年10月12日 (月) 19時41分
藤子様
どうもノーベル賞が創設の主旨を外れつつある気がします。
特にノーベル平和賞の政治性は平和よりも争いを招きかねません。
それに国連もかなりへんてこになってきました。
なんのための国連なのでしょうか。
投稿: OKCHAN | 2015年10月12日 (月) 20時10分