勲章なんかほしくない
私の話ではない。私に勲章をくれるなどという話はあり得ない。くれるといわれないものを、ほしくないという必要もない。
久しぶりに「青い三角定規」のアルバムを聴いた。
何年か前に何十年ぶりかに再結成して活動を再開するという話があったが、メンバーのひとりが死んだので立ち消えになったと聞いた。
そのアルバムの中の一曲の題名が、「勲章なんかほしくない」。
優等生でなくっても
充分生きていけるのさ
のんびりのびのびやる方が
こころのためにも いいのさ
勲章なんかほしくない
長めのGパンひきずって
ギター背中に自転車旅行
のんびりのびのびやる方が
人間らしくて いいのさ
恋人なんかなくっても
充分生きていけるのさ
淋しい顔している方が
ときには魅力があるのさ
勲章なんかほしくない
青空見上げて 涙ぐみ
ギター背中に 自転車旅行
のんびりのびのびやる方が
人間らしくて いいのさ
勲章なんかほしくない
長めのGパンひきずって
ギター背中に自転車旅行
のんびりのびのびやる方が
人間らしくて いいのさ
この歌を聴いておじさんはなつかしさよりも不快を感じた。
若いときは何も考えていないから、こんな歌を聴いても何も感じなかったのかも知れない。よく覚えていない。
なにもなさず、のんびりのびのび生きている若者に勲章をあげようという人がいるはずがない。だから勲章をやると言われてもいないのにほしくない、というのはふざけた話だ。
こんな生き方(のんびりのびのび)がすてきな生き方だなどという時代があった。本当にそんな生き方をした若者がそのままそれを貫いて、いまどんな暮らしをしていることだろう。
そんなムードに流されて、引きこもりになった若者も少なからずいるのではないか。ギター背中に自転車旅行をするためにはそのための蓄えを必要とする。のんびりのびのびするための生活費を誰が出すのか。両親か。
そういう空想的な生き方を、自由というものだと錯覚していた時代があったなあ、と思いながら、それを歌に歌ってかせいでいた「青い三角定規」がなんとなく色あせて感じられた。彼らは当時忙しくてのんびりのびのびなどしていられなかっただろう。
なんで勲章なんだ!
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コメント
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自己否定の強い鬱傾向の人がバランスを整えるには役立ちそうな歌です。
『22才の別れ』を聴いたとき、なぜか心にしみましたが、
歌詞をよく見ると、自分は変わるが相手にはかわるなと身勝手なひどい
女性の歌でした。(笑)
投稿: けんこう館 | 2015年10月21日 (水) 11時53分
けんこう館様
「22さいのわかれ」については全く同じ感想をもっています。
ぼんやりと聞いていると何とも思わない歌の歌詞に、良く聴くと首をかしげるようなものがときどきありますね。
投稿: OKCHAN | 2015年10月21日 (水) 12時12分