乱れまなこの勝手読み(1)
ネットニュースを拾い読みしてメモしているものが、いつも手元にある。これからそれを「乱れまなこの勝手読み」としてときどきここに書き写していくことにする。
アメリカの大学の研究機関が行った意識調査で、中国人の9割以上(92.8%!)の人が「中央政府に満足」しているという結果だったと中国のメディアが伝えていた。ただし地方政府に対しては強い不満があるという。これが習近平政権が進めている反腐敗運動に対する満足感を示していることは明らかだ。
反腐敗運動で摘発されたり、される恐れがある人は満足していないだろう。つまりそれらの人は残りの7%程度の中に含まれているということだ。この意識調査が正確であるならば、であるが。
ちなみに中国の人口13億人、共産党員が約9000万人、おお!約7%ではないか。
AIIBの初代総裁に指名された中国の金立群氏は「国際的な格付け会社がAIIBに公正な評価を与えない場合でも、中国の国内市場を頼りに数十億ドルの資金は調達できる」との見方を示したそうだ。
公正な評価を与えない場合、というのは、彼が考えているよりも低い評価がされることが想定されているのだろう(まさか高い評価を想定していればこんなことを言うまいし)。まだ発足していないから、格付けがされていない段階でどうも弱気なことだ。
「投資家が高い評価をしているのに、格付け会社がそうしないならば、格付け会社の評判が大きく損なわれるであろう」とはずいぶん強気なようで、実は非常に気にしていることの表明であろうか。
スイスの会社が、世界の「物価と収入2015年版」を発表した。これは物価と給与水準についての統計により、相対的に価格が高いかどうかを比較するものである。それによると電子機器の製造大国である韓国が、世界で一番電子機器の国内価格が高いことが判明した、と中国のメディアが伝えている。
もともと電化製品も自動車も韓国メーカーの国内での販売価格は海外と比べて高い。最近は菓子や外食費まで高いという。多くのものがそうなのかも知れない。韓国は人口があまり多くないから内需では国を支えられない。主に輸出で経済を廻している国だが、むかしから大量生産、薄利多売で海外で競争に勝ってきた。それなのに国内ではあまり競争は激しくない。海外も韓国の市場が小さいので参入しないからだ。当然国内の価格を安くする必要がないから高くなる。その実態を知れば韓国国民はさらに財閥に反感をいだくだろう。朴槿恵大統領、どうする。
マイナンバー制度が発足した。賛否両論があるが、すべてガラス張りのサラリーマンにとって、あまり不都合の実感はない。問題はその悪用の懸念だけである。
しかし激しく反対を唱える人もいる。わたしから見るとその根拠がわかりにくい。資産がオープンになることが不況の原因になる、などという奇説を唱えるに到っては正気の沙汰と思えない。
マイナンバー制度の利点の第一は隠れた資産を捕捉し、課税を逃れている資産に正当に課税することであろう。国民は納税の義務を負うのであって、それを逃れるのは不正である。それでなくとも国は大きな負債を抱えているのだから、それがあらたな増税でなしに税収が増えることになる、つまり負債を少しでも減らすことにつながるのはまことにめでたいではないか。
わたしは単純に過ぎるのだろうか。
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