乱れまなこの勝手読み(3)
安倍改造内閣に対する一部野党の批判は、その品位のなさが目を覆わんばかりであった。社民党の吉田忠智党首の「戦争推進内閣、生活破壊内閣」などという常軌を逸した(社会妄想党とでも名を変えたら良い)レッテル貼りは論外としても、民主党の枝野幹事長の「何をしようとしているのかわからない」、「こんな改造は無視する」などと言い切る姿に驚いた人は多いだろう。議員が論議を否定して「無視する」とは何ごとか。それにしても枝野さんはそれを言いながら興奮して首がふらふら揺れていた。大丈夫だろうか。
岡田党首は、新しい一億総活躍担当大臣の役割が、民主党の「すべての人に居場所と出番のある社会」という党の綱領のパクリである、と非難していた。確かによく似ている。しかし民主党の主張に近い政策が期待できるなら、その部分になぜ賛同できないのだろう。それこそわれわれもしなければならないと思っていたことなのですよ、と言えばいい。自分が言えば正しくて、相手が言うときは認めない、というのでは、それこそ誰にも相手にされないではないか。
日本の外貨準備高が二ヶ月連続で増加傾向を示し、9月末で1兆2489億ドルあまりとなった。めでたいことである。アメリカの国債の割合が大きいけれど。これはアメリカの金利を上げてもらうと自動的に日本にプラスになると言うことだろうか。
2013年の国民医療費の総額が初めて40兆円を超えた。ひとりあたりでは31万4700円だという。もちろん年齢によってずいぶん違う。若い人と65歳以上の高齢者では三倍以上の差があるというから、国民医療費はますますこれから増加することは確かだ。それを支えるには税収を増やさなければならないし、そのためには可能かどうか別にして、経済を拡大させるよう努力しなければならないだろう。無駄を省こうとしてもたかが知れていることを民主党が教えてくれたではないか。ところで医療もある意味で経済活動の一環でもあるのだから、医療費はどこかへ消えていくわけではないのではないか?
7月の生活保護所帯が過去最多を更新したという。前月より2964世帯増えて、162万8905世帯になったそうだ。これは、失業者のいる貧困所帯では景気回復のために雇用状況が改善されて保護から脱却しているが、高齢独居世帯の増加がそれを上回っているためだと分析されている。
やはり高齢者が社会のコストになっているということなのだろう。いまに年寄りはますます肩身が狭くなる・・・と案ずるよりも、いままであまりにも年寄りがいい目を見てきたのだと悟るべきか。
誰も表だって言わないけれど、長寿は必ずしも善ではないということだろう。健康ならまだしもだけれど・・・。そんなこと、たいていの年寄りはわかっているのだけれどね。不平を言うより感謝しないと。
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