フランスのオランド大統領が習近平主席の招きに応じて、2日と3日に中国を訪問した。フランスとしては今年のCOP21に中国の支持を得ることが大きな目的の一つであり、低迷するフランス経済立て直しに中国との連携を深めたいとの思惑もある。イギリスやドイツに先を越されたが、なんとか追いつきたいということだろう。習近平皇帝陛下からどんなお土産を下賜されたのか、興味のあるところだ。
ところで日中韓の首脳会談に習近平は出席せず、李克強首相を出席させた。この会談は突然決まったものではないはずで、フランスの大統領の招請はそのあとできめたものではないか。だとすれば、日中韓の首脳会談に参加したくなかったのかも知れない。オランド大統領はそのダシに使われたのか。
中国として日本や韓国に頭を下げないといけない用件もあったにちがいない。皇帝陛下は頭が下げたくなかったのだろうと思うのは勘ぐりか。
中国が一人っ子政策から二人っ子政策へ変更することが決まった。いままで一人っ子政策を管理してきた国家衛生・計画出産委員会は、「新政策が施行されるまでは一人っ子政策を続ける」、と言明した。
正式に新政策が決定されるのは来年の三月に行われる全人代の承認のあとだという。では今妊娠して、来年三月以降に産んだらオーケーなのか否か。どこで線引きするのだろうか。腐敗の温床といわれる国家衛生・計画出産委員会がその利権を易々と手放すとは考えにくい。中にはおかしな線引きをして金をたかる連中がいるかも知れない。
ソウルの記者会見で安倍首相が「南シナ海問題に国際社会が強い関心を持っている」と述べたことについて、中国外務省の報道官が「関心を持つ理由がいったい何なのか分からない」と反発した。
中国外務省の報道官というのはどの人も木で鼻をくくるような物言いで、相手を不快にさせることが巧みである。「分からない」はずがないことを平然と、「分からない」と言ってのけることができるにはずいぶんな演技力が必要だ。多分その能力があることが買われてあの場にいるのだろう。
香港などで日本の粉ミルクが中国人に大量に買い付けられてしまい、香港の赤ん坊の分がなくなる騒ぎが続いていた。いまはかなり制限が厳しくなってようやく落ち着いたと思ったら、ドイツを訪れた中国人観光客が粉ミルクの爆買いをはじめたために、ドイツのスーパーなどが、中国語で「粉ミルクは販売しません」と張り紙をして中国人への販売を中止したという。もともと粉ミルクはドイツ人の需要分しか生産していないから、爆買いされるとたちまち困る人が多いのだろう。
これに対して駐ドイツの中国大使が「幼児が飲む粉ミルクを外国に頼るべきではない。中国の巨大な需要には世界も対応できない」と苦言を呈し、これは「中国の食品の安全が保障されず、中国企業が信用を失っているからだ。中国の企業は最低限のモラルを持つ必要がある」と中国メディアに対して述べたそうだ。
その通りだと思うけれど、「モラルを持つべきだ」といわれてもそれができていないから海外品を購入しようとしているのだろう。~であるべきだ、というのは誰にでも言えるけれど、どうしてそうなのか分からなければ、どうしたらいいかも分かるわけがない。
どうしてそうなのか、実は分かっているけれど、口に出せないというところが問題なのだけれど。多分日本が悪いのだろう。
鶏のトサカが赤いのも、私の鼻が低いのも、みんなあなたが悪いのよ!
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