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2016年1月12日 (火)

澤田ふじ子「虹の見えた日 公事宿事件書留帳21」(幻冬舎時代小説文庫)

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 これもわたしの大好きな時代劇シリーズだ。NHKのドラマ(はんなり菊太郎シリーズ)にもなった。内藤剛志が主人公の田村菊太郎を好演していた。

 新刊が出たら即買うことにしているが、ハードカバーではなく、文庫の方で揃えている。

 物語の舞台が京都であり、季節の情景や人の気持ちが、饒舌ともいえるほどたくさんの会話文できわめてリアルに描き出されていて、ほかの小説とは少し毛色が違うかもしれない。その京都弁のテンポになじむと、物語にすっと入り込んでしまう。

 一応捕物帖形式の短編集なのだが、事件解決が勧善懲悪ですっきりするものもあるけれど、人の心の不思議さ複雑さを考えて、玉虫色の処理で終わることもある。理非曲直だけでは世の中は丸く収まらないものなのだ。そのことをやんわりと教えてくれる。

 今回は表題の「虹の見えた日」が出色。菊太郎の思い人、お信の娘・お清が十四才になり、その才覚を発揮して周囲をうならす。なんだか自分の娘がおとなになったのを知った父親みたいな気持ちになって、じんわりとしてしまった。


 朝起きたら積雪はそれほどでもなく、数センチ積もっただけだった。しかし気温が低いから路面も白くなっている。

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コメント

私も澤田ふじ子さんのシリーズ大好きです
除雪で疲れていますが その合間を読書・・・です

イッペイ様
いま滞在している鳴子では雪が止んでいます。
夕方また降ると天気予報で言っていました。

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