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2016年1月 3日 (日)

正月早々怒りを覚えた

 元旦の群馬を走る実業団駅伝は、若いころ仕事で走り回ってなじみのある桐生、伊勢崎、太田などが舞台なので、沿道の景色がなつかしい。そこでひとりのランナーが転倒するというアクシデントがあった。転倒はときに起こることだが、このときの理由がいけない。毛足の長い黒い小型犬がランナー集団の中に飛び出して足元に絡んだのだ。

 さいわい立ち上がってすぐに走り出したが、足を痛めたのか、その走りは精彩を欠いてしまった。選手にとっては練習を重ねた上の年に一度の晴舞台である。人生に何度もあることではない。しかもこの選手は外国人選手であった。これが新しい飛躍の数少ない機会だったのかもしれない。この選手の人生を狂わせてしまった痛恨事だった可能性もある。もし怪我でもして選手生命にかかわればそれ以上に罪は重い。

 まさか犬の飼い主は故意で犬を放したわけではないだろう。レース観戦で夢中になって綱を持つ手が緩んだと思われる。しかしその結果について、責任は重大である。それを自覚しているのだろうか。犬はレースなど知ったことはない。人混みのそんなところに犬を連れてくるという不見識は咎められて当然だろう。うっかりですまないことに鈍感な、このような飼い主に怒りを覚えた人は多いだろう。

 箱根駅伝のテレビでは、危険なので応援に行くときは幼児やペットをしっかりと確保するよう注意して欲しい、といっていた。このアクシデントを教訓としていることは間違いない。

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