曽野綾子「人は怖くて嘘をつく」(産経新聞社)
巻末によると、産経新聞に連載しているコラムの2012~2015年分から選んで本にまとめたものだ。
人は自分のありのままを知られることを怖れる。だれでも多少は見栄を張っているものだ。だから嘘をつく、ということだろうと表題を見て感じた。もちろん嘘をつくのにほかにもいろいろ理由があるだろうが・・・。
新聞のコラムだから、ひとつの文章が三ページ以内と短い。そのなかに伝えたい内容がよく吟味され、適度にユーモアが交えられていて、とても読みやすい。
著者もとっくに後期高齢者となり、いろいろ自分の衰えを感じることもあるようだが、意気はいままでとおなじように軒昂である。こんな老後を送れることはしあわせだ。しあわせであるためには自然と親しみ、社会とかかわることを忘れてはいけない、ということを実感させてくれる。人間は死ぬまで働かなければならない、という言葉は耳にいたい。
« まだ酔っている | トップページ | ストレスフルな日 »
「書籍・雑誌」カテゴリの記事
- 『パイプのけむり』(2024.09.13)
- 戦争に当てる光(2024.09.06)
- ことばと文字(2024.09.05)
- 気持ちに波風が立つような(2024.09.02)
- 致命的欠陥(2024.09.01)
私も時々自分はうそつきだと思います。
投稿: おキヨ | 2016年2月 1日 (月) 12時38分
私も時々自分はうそつきだと思います。
投稿: おキヨ | 2016年2月 1日 (月) 12時39分
私は、うそつきではありません。
しかし、結果として 「うそつき」 と言われることはあります。(笑)
投稿: けんこう館 | 2016年2月 1日 (月) 16時15分
おキヨ様
私もずいぶん嘘をついてきました。
その嘘を嘘でなくするために余計な苦労もしてきました。
嘘の筋を通すのはかなりたいへんです。
投稿: OKCHAN | 2016年2月 1日 (月) 16時41分
けんこう館様
相手に対する思いやりでつく嘘のことがこの本にも書かれています。
嘘の上手につける嘘つきのおとなでありたいと思います。
ざんねんながら、今のところ嘘の下手なおとなです。
投稿: OKCHAN | 2016年2月 1日 (月) 16時44分