ホラばなし
伊丹十三のエッセイに書かれていたけれど、これは梅崎春生が安岡章太郎に話したもので、安岡章太郎の文章で読んだことがある。
もちろん伊丹十三もそれをことわっている。さらに元ネタがあるのかもしれない。
モグラの害は、庭や畑をもっている人には困ったものなのだが、そのモグラを簡単に退治する方法。
モグラの出没する場所に、安全剃刀の刃を縦に埋め込んでおく。
「そうすると前進してきたモグラは鼻の先から真っ二つに切れて死んでしまう。夕方、剃刀の刃を植えておくと、翌る朝は、あっちこっちにモグラの死骸が面白いようにたくさんころがっているよ。ぼくもむかし、モグラにずいぶん悩まされて、やっとこの方法で退治することができたんだ」
真っ二つになったモグラがまざまざと目に浮かぶではないか。
人をくった話。
醤油を一升くらい飲むと危篤状態に陥る(当たり前だ)。この時には、ワサビを風呂桶に一杯すりおろして、そのなかに入ると、醤油が躰から抜けて一命をとりとめる。
なるほど、おぼえておこうではないか。
ところで風呂桶一杯のワサビをどう手に入れようか。それをだれにすってもらおうか。たいへんそうだから、とにかく醤油を一升も飲まないようにしよう。
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こんにちは。
いつもありがとうございます。
ホラばなしと分かっていても
こういうのは大の苦手です!
投稿: マコママ | 2016年2月 4日 (木) 11時48分
マコママ様
実はもうひとつ、「犬の歯を抜く話」というのがあって、それも取り上げようと思いましたが、多分マコママさんに嫌われそうなので、やめておきました。
投稿: OKCHAN | 2016年2月 4日 (木) 11時56分