老年について
「老年には、やはりさまざまな問題がある。年を取ると、人に嫌われること。耄碌と呼ばれる惚けが始まること。とりとめのないことを、やたらにしゃべるようになること。偏屈になること。あるいは心配性になり、気むずかしくなり、怒りっぽくなり、口やかましくなり、さらには貪欲にもなりかねないこと・・・。老人に見られるこうした傾向が、年寄りを敬遠させ、老人を孤独に追いやることになる。そこで老人はいよいよ頑固になる一方で、ますますひがみっぽくなり、いつも自分が無視され、うるさがられ、軽蔑され、はては、愚弄されているとまで思い込むようになってしまう」
うわあ、おそろしい。いま自分がそのような老年に入り、そうなりつつあると思うとほんとうにおそろしい。実はもうそうなっているのに、自分で分からないだけかもしれない。
これは森本哲郎先生がキケロ(ローマ皇帝時代の政治家)について書いている文章の一部を引用したものだ。キケロは「老年について」という本を残している。
「さて老人の貪欲に至っては、一体何の意味があるのか余は了解に苦しむ。何故ならば、旅路が残り少なくなるにつれて益々旅費を多く持とうと努めるとは、世にこれほど愚を極めた事がまたとあり得ようか。」とキケロは書いているそうだ。
不安が貪欲を生む、と言う言い訳もあり得ようが、限度を超えた貪欲をそこら中で見聞きする。そしてその貪欲はいまや老年にとどまらず、若年にまで蔓延しつつあるようだ。
人類そのものが老化しつつあるのか。わあ、おそろしい。
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書かれていることの大方は当てはまります。
わぁー恐ろしい!
投稿: おキヨ | 2016年2月10日 (水) 12時26分
おキヨ様
自分がそうかも知れない、と思うことのできるおキヨねえさんなら心配ないとおもいます。
いわれても気が付かないのが老化ですから。
投稿: OKCHAN | 2016年2月10日 (水) 12時37分
こんにちは
私もアラフォーですのでそろそろ老化が気になるところです。
特に私の一族は父を始め男性は皆短命でしたから尚更自分の”老い”
を感じてしまいます。
では、
shinzei拝
投稿: shinzei | 2016年2月10日 (水) 16時57分
shinzei様
ただ長生きしても、値打ちがありません。
自分の頭でものを考え、自分のことは自分でできる状態を維持することを強く望んでいます。
投稿: OKCHAN | 2016年2月10日 (水) 17時48分