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2016年2月 4日 (木)

村松友視「デスマッチ風 男と女のショート・ショート丼」(徳間文庫)

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 伊丹十三のエッセイ数冊と一緒に実家から持ち帰った文庫本の中に、この本があった。薄いので読みやすかろうと思ったのだ。

 口惜しいけれど、自分が決してダンディになどなれない男だと承知している。ダンディであるための人生の授業料の支払いが、全然足らないのだ。いまさらもう遅いし。

 村松友視はダンディである。伊丹十三とも親交があった。女性に対する、冷たいやさしさが似ているような気がする。やさしいためにはあたたかくなければならない、などというのはダンディとは違うのだ。

 この本に書かれているような視線で女を見ながら、それでももててしまうというのは世の中は不公平だ。したごころがないわけではないのに。

 ダンディは生きざまであり、自分の臆病と面と向かえる強さだろうか。人は臆病なものだけれど、それを自覚するのを怖れる。時に鈍感なために勇気があるように見える者も、よく見ればただのバカである。

 この本はダンディズムについて書いてある本ではない。そんなことを書くのはダンディではない証拠だ。男と女のことばのやりとりのなかに、その違いと共通点を感じさせ、最後ににやりとさせてくれる。

 おとなのための本である。

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コメント

貴方の〔だいぶ親しみが増しましたので敬称は今日から省かせていただきます^^〕
ダンディーな精神は一級だと私は思うのですがこれでは駄目ですか?

おキヨ様
実際の私をご存じない故の嬉しい勘違いですが、光栄です。

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