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2016年3月10日 (木)

乱れまなこの勝手読み(36)

 民主党の高木国対委員長が、北朝鮮の短距離弾道ミサイル発射について「強く抗議したい」そうだ。

 さらに「政府に対しては、国民の生命、財産、安全を守るために万全の態勢を求めたい」と語った。

 安保法制を戦争法案と決めつけ、全否定する民主党の高木氏の言う「万全の態勢」というのはどんな態勢なのか問いたい。ことばだけで対案がなく、とりあえず言ってみただけ、としか聞こえないが、違うのか。何をせよというのか。

 ネットの産経新聞ニュースで、あの自殺した広島の中学三年生の在籍していた学校がどんな学校だったのか、わかった気がする。そもそもあり得ないまちがいを、たまたま起こしたにしてはあまりに異常なまちがいだと思ったら、そもそもこの学校が異常な学校だったようだ。

 二年前、自殺した生徒とは無関係の、複数の生徒による万引き事件が起きたのは休日であり、その連絡があったとき、宿直の教諭しか学校にいなかった。本来は担任の教師などに連絡することになっているのにそれを怠り、自分で現場のコンビニに直行し、保護者たちを呼んで店に謝罪させて始末した。翌日この件を生活指導担当教諭に報告、この担当教諭はメモも取らずにこの報告を受け、それをあとでパソコンからサーバーに記録したが、この時に間違えて、自殺した生徒の名前を記入した。

 その日に校内暴力事件(生徒による教諭への暴行事件)が発生。担当教諭はその対応に追われたという。後日、この万引き事件が校内の生徒指導委員会で明らかにされた際、配付された資料の生徒名のまちがいが指摘された。教員全員がそれを確認し、そこで資料の訂正が行われたが、サーバーの記録は訂正されずに残ったというのがまちがいの真相である。

 このことについて校長は「サーバーを訂正するという習慣はなかった」と言い訳しているそうだ。馬鹿かこの男は!

 これらのことから想像するに、校内暴力あり、万引きあり、のかなりすさんだ学校なのかもしれない。しかも、まちがいが当たり前に起こり、まちがいがあってはならないという意識もない教師達が雁首を揃えていた、ということだ。自殺した生徒が「どうせ先生に言っても仕方がない」と洩らしていたのは、たぶん担任が本人の抗弁を一切受け付けなかったことの結果だろう。

 体調不良を理由に姿を現さない担当教師は、沈黙しているならいざ知らず、この生徒が万引きを認めたかのようなことを言っているようだ。死んだ者はもう抗弁出来ない。自分に都合の良いように言い訳しているとすれば、唾棄すべき人間で、教師である以前に人間として失格だ。

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コメント

「サーバーを訂正するという習慣はなかった」 コメントにも値しないですね。
学校を卒業して学校に就職という先生ばかりではダメですね。
半分くらいは、社会人から採用したほうがよさそうです。

けんこう館様
次々に信じられないような事実が明らかになっていて、しかもそれに対する言い訳が又信じられないものであることに驚きと怒りを感じています。
自殺した生徒の絶望は、いかばかりばかりであったでしょうか。
出来ればもっと強く、事態に怒りを持って対して欲しかったと思いますが、今となっては詮ないことです。

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