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2016年5月29日 (日)

G7で了承?

 消費税引き上げが延期されるようだ。そのことの是非は考える基準によって変わる。景気を重視すれば引き揚げしないほうが良さそうだし、赤字財政から考えれば、延期は問題だし、社会福祉にしわ寄せが来るおそれもある。

 民進党をはじめとする野党は、鬼の首を取ったように、公約違反だ、アベノミクスの失敗だ、と責任を問う姿勢だ。それを見ている私は、では民進党がいま政権党だったら景気は、税収は、雇用はどうなっていただろうか、と考える。今よりも良かったはずだと思う人がどれだけいるだろうか。私は思わないが、思うとすれば、よほど物忘れのひどい特殊な人ではないか(失礼)。

 あれだけ明言していた消費税引き上げを延期した理由は、たぶんG7サミットで各国の了承を取り付けたからだろうと推察する。日本の消費税引き上げは国際公約と受けとられていて、それを変更するのだから、サミットをその根回しのチャンスとしたのだろう。違うだろうか。

 こうなると、安倍首相の責任を問い、野党は内閣不信任案を提出するのがいままでの流れから筋であり、手順だろう。そのために衆議院選挙があるとして統一候補などの準備をしていたに違いない。

 ところが、不信任案は出さずに、内閣は総辞職すべし、などと言い出した。自ら辞めろ、というのだ。自ら辞めればふたたび安倍首相が総理大臣になることは難しい。とにかく安倍晋三という人間は「悪」であるからそれを排除すれば正義である、と野党は言い続けてきた。確かに首尾一貫している。

 では野党の面々に問いたい。日本の現状をどう認識し、どういう日本にしたいのか、そしてそのためになにをするというのか。安倍内閣の非を叫ぶ声ばかりしか聞かず、日本をどうしたいのか、民主党時代のここが間違っていたから今度はこうする、という言葉を寡聞にして私は聞いていない。

 幼児が、積み上げた積木を気にいらないからとガラガラと崩して、あとは知らない、片づけもしないしその気持も能力もない、というのに似ている。

 多くの国民はそんなことを知り抜いているだろうから(そう思いたいが、アメリカのトランプの例もあるから不安だ)、選挙で民進党がふたたび政権を取ることはまず考えられない(もしとったりしたら恐ろしい)。それならばふたたび自民党政権で、安倍さんがなるか、誰か別の人が首相になるだけだろう。

 岡田民進党党首は選挙で負けたら党首を辞めると力強く公言した。負けたら誰がなるのか、それが楽しみだ。

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