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2016年5月 6日 (金)

池内紀「ニッポン旅みやげ」(青土社)

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 以前にも紹介したが、著者の池内紀(おさむ)はドイツ文学者でエッセイスト。旅の本もたくさん書いている。この本もその一冊で、比較的新しい(2015年4月発行)。

 この本には観光地の紹介が書かれているわけではない。ふらりと立ち寄った街や村の片隅で、興味を引いたものを取り上げている。普通なら見過ごして通り過ぎてしまうものに、目が行く。それに目が行くのは著者がそのような好奇心と、深い知識を備えているからだ。日本全国40カ所ほどを一カ所に付き3~4ページで簡潔に紹介している。

 内容は実際に読んでもらわないと、私の力ではうまく伝えられない。それよりも、ふだん私は何をぼんやりと旅しているのだろうか、と反省した。

 著者は基本的に列車やバスによる一人旅で、予定はほとんど立てず、思いつきで行きたいところへ行っている。リタイア後の私はふだん車の旅だが、しばしば予定をあまり立てずに旅に出て、行った先で宿をとることも普通だった。ところが最近事前に宿を予約するようになって、行動が制約されるようになってきた。

 諸般の事情でそれも仕方がないところがあるが、浮き世の義理にこだわりすぎていることを少し後悔している。そのようなものにとらわれていると、見るもの感じるものを見逃してしまうことを、この本で思い出させてもらった。本当にもったいないことである。

 観光地の写真を撮ってブログに載せて、見ていただくのも良いけれど、著者のように、ときには自分の視点で面白い光景などを加えたいものである。旅に出かけたくなる本である。

 前にも書いたが、どうも池内紀にはまりそうである。彼の本はすでに四、五冊は持っているはずだが、さらに探せば本屋でたちまち十冊二十冊手に入るはずだから、積ん読だけにならないように少しずつ揃えないといけない。他にも山ほど読みたい本があるし。

 今回はもう一冊「ニッポン周遊記」という、この前に出た本も買ってある。続けて読むのも芸がないので、ちょっとあいだを置く。

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