オーバーラップして見える
韓国在住の外国人は約200万人、そのうち中国人が50.7%で100万人を突破したという。そのうち、もともと朝鮮族である中国人が過半数なのだが、それにしても5000万人あまりの韓国で、100万人以上の中国人が暮らしているというのは多い。
先般、韓国側のいう朝鮮人被爆者があまりに多いことに違和感を覚えたところだが、戦前そして戦時中の日本在住の朝鮮人の数はわたしの想像以上に多かったのかもしれないと思い直した。
韓国側は、その総てが日本から強制的に連れてこられたような言い方をする。しかし今の韓国への中国人の流入の様子を見れば、当時の朝鮮半島から日本にどのように人々が流入していたのか想像できる。
強制徴用がなかったとはいわないが、ほとんどは自発的に日本にやって来たのであろう。その証拠に戦後、自由に朝鮮半島に帰れるのに多くの人がそのまま日本にとどまって定住し、子孫を残し続けているではないか。強制的に故郷から連れてこられたのなら、帰るだろう。
韓国在住の中国人が自発的に韓国にいるように、当時の朝鮮の人々が日本にやって来たのが見える気がする。その日本で苦労したことは理解できる。しかし終の棲家として祖国より日本を選んだのだ。
ロボットによる労働者の仕事を失う職場のことを「自動化リスク職場」などというようだ。韓国は、OECDの中でその比率が最も低いレベルの国だという韓国・中央日報の記事を見た。
韓国は労働者全体の学力レベルが高く、ロボットによる労働者の雇用喪失は起こりにくい、と自画自賛している。
日本では職場のロボットはときに愛称までつけられて大事にされることはあっても、ロボットが雇用を奪う、と労働者から反発されるという話は聞かない。ところが欧米では自動化に反対する労働者によって省力化が進まないことがあるという。
日本は現場作業者でも、才覚があり、能力があればいくらでも出世することが可能である。しかし欧米での階級意識は強固で、現場労働者が経営者側に昇進することはまずあり得ないという。ある仕事に従事したら、ほとんどその仕事に専任化したままだ。それであればロボットの導入は、雇用を奪う、と考えるのは当然である。
では韓国は日本と同じ思考なのか。そうではないのではないか。先般書いたように、そもそも韓国では現場仕事、汚れ仕事を蔑視する傾向がある。そもそも誰もやりたがらないことをロボットがするのであれば反対しないということではないのか。
そういうことが通用するのも、韓国経済が今まで順調であったからだろう。失業率が高い、特に若者の失業率が高い、といいながら中小企業は求人難だというのがその象徴である。日本でもその傾向があるのが少々心配だ。
上昇志向はけっこうだが、鶏頭になるとも牛後になるなかれ、ともいう。鶏腹程度であった私が言うのもなんだが、人間、自分の能力に見合った職場のほうが幸せに暮らせることもあるのだ。あまり高望みをすると疲れるぞ。それが好きならいいけれど。
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コメント
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記憶があいまいですが、昭和34年の厚生省の調べで徴用されて日本に来た朝鮮人で、残ってた人は245人くらいだったと思います。その他は、戦前からいた人と朝鮮戦争のとき済州島から逃げてきた人が大部分です。しかも、意に反して残ってた人は刑務所にいた人くらいです。
済州島から逃げてきた人は、難民です。
投稿: けんこう館 | 2016年5月31日 (火) 18時59分
けんこう館様
数年前に済州島に行ったとき、とても親日的だと感じました、
済州島の人々は、韓国の中で差別されています。
だから多くの人が日本に来ています。
大阪の環状線の鶴橋の駅で降りて歩いたら、その済州島出身の人々がひしめきあい、エネルギッシュな熱気と、スパイシーな香りに陶酔します。
あの開高健の「日本三文オペラ」の匂いがたちこめています。
投稿: OKCHAN | 2016年5月31日 (火) 22時54分