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2016年8月 9日 (火)

映画「イントゥ・ザ・ウッズ」(2014アメリカ)

 監督ロブ・マーシャル、出演メリル・ストリープ、エミリー・ブラント、アナ・ケンドリック、クリス・パイン、ジョニー・デップほか。

 もともとはブロードウエイのミュージカルで、この映画もミュージカル映画である。久しぶりにミュージカル映画を観た。学生時代に初めて観たミュージカル映画は、「フィニアンの虹」という不思議な映画であった。あまり知られていないが、あとでフランシス・コッポラが監督をしていたのを知った。ストーリーはほとんど覚えていない。ただ、ミュージカルは、観ていると恥ずかしくなるものだと思っていたのに、案外楽しく面白いことをこの映画で教えてもらった。

 このあとバーバラ・ストライザンドの「ファニー・ガール」を観て、完全にミュージカルにはまり、機会があれば見るようになった。もちろんミュージカルのベストワンは「ウエストサイドストーリー」である。名画座のリバイバルで観て感激し、三回くらい通った。

 この「イントゥ・ザ・ウッズ」は西洋のお伽噺がいくつも組み合わされたストーリーになっている。赤ずきんやシンデレラ、ジャックと豆の木、それにラプンツェルの話などである。

 狂言回しは子供のいないパン屋の若夫婦で、隣人の魔法使いが呪いをかけたことで子どもが出来ないことを知らされる。その呪いを解くためには四つのものを三日以内に集めなければならない。

 真っ白な雌牛、真っ赤なマント、トウモロコシの毛のような黄色い髪、そして金色の靴である。

 それぞれのお伽噺の主人公がその呪いを解く鍵になるものと関係している。あちら立てればこちらが立たずの状況になるが、それをなんとか解決して魔法使いの呪いは解かれ、パン屋には子どもが授かり、シンデレラとラプンツェルは兄弟王子とそれぞれ結婚してめでたしめでたし、となるのが前半なのだが・・・。

 そこから後半は、話がねじれてくる。後半がなければ楽しいお話だが、あのジャックの豆の木の、巨人の妻のすさまじい復讐(あの巨人はジャックが豆の木を切りたおしたので死んでいる)に村や王国は壊滅的な被害を受け、思わぬ人も巻き込まれてしまう。
 
 歌詞がとても寓意的でひねりがきいている。良く聞くといろいろ人間の生の根源的な哀しみも歌われていたりする。どこまで意味を読み取ろうとするかによって、楽しみ方もいろいろ変わるだろう。

 ジョニー・デップは赤ずきんに出てくるオオカミである。物語の通り、おばあさんを呑み込んでおばあさんになりすまし、あのお約束の問答もある。ただ、赤ずきんちゃんがあれほど大食いだとは知らなかった。

 パン屋の若妻役のエミリー・ブラントが私にはなんとなく宮沢りえに似て見えた。この人、私好きである。魔法使いのメリル・ストリープはうますぎて何も言うことはない。まいりました。

 めでたしめでたしだけを期待すると、うっちゃられる映画である。勝手な解釈をしても良いが長くなりすぎのでやめておく(たいしたことを思いついたわけでもないし)。

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コメント

こんにちは。
 暑い日が続きますね。
この映画は観ておりませんが、「ウェストサイドストーリー」はその昔、映画館で観ました。
ミュージカル映画の中で私が一番好きなのは「サウンド・オブ・ミュージック」です。
何回観たか分かりません。
オープニングのあの風景にも魅せられ、縁の地へも行きましたよ。

マコママ様
私は「サウンド・オブ・ミュージック」を観ておりません。
録画してあるのでいつか観ようと思っています。
ジュリー・アンドリュースはとてもチャーミングですよね。

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