模倣犯
プロファイリングというのがしばしば話題になる。犯罪事件が起きたとき、その犯人像を推定して捜査対象を絞り込む手法のようである。
どうして犯人像を推定できるのか。それは犯罪はしばしば、というよりもほとんど模倣犯であるからである。模倣犯であれば、すでにおこされた同様の犯罪の犯人を統計的に解析して、犯人像を推定することができるはずだという考え方である。
特に大量殺人や連続殺人の場合には非常に有効で、アメリカでは実績も上がっているようだ。
今回の東松山の河川敷で殺されていた少年の事件などはまさに模倣犯の典型のようである。全裸で川を泳がせた上で力尽きて溺死させたと見られている。これは昨年の中学生の集団殺人事件とうり二つではないか。下半身だけ河原の砂利の中に埋めてあったと言うが、素手では砂利を掘るのは難しいだろう。掘るための道具を用意していたとすれば、計画的な殺人である。
相模原の障害者施設での大量殺人以後、各地の施設で襲撃に備える訓練を実施していることがしばしば報じられている。これはまさに模倣犯を想定しているからだろう。
いまだかつてないような事件などほとんどない。それは犯罪の多くが模倣犯だからだ。そして模倣犯は必ず模倣する事件よりもよりセンセーショナルな事件にしようとする。それは模倣していることを認めたくないからで、エスカレートすることがオリジナルである証左だと思いたいからだ。
模倣犯であるならば、予防措置が可能な場合があるとも言える。このことはとても大事なことである。起きなかった事件、阻止された事件は事件ではない。だから予防措置はマスコミの激しい非難を受ける。人権侵害だと糾弾される。そして事件が起きると、兆しがあったのにどうして防げなかったのか、と警察はバッシングされる。
事件の発生を少しでも減らすことが何よりも優先させなければいけないことは誰にでも分かることだ。そのために、ときにプライバシーや人権に抵触する場合もある、とみんなが理解し了承しなければ、せっかくのプロファイリング手法も活かされることはないだろう。
実際には犯罪、特に凶悪犯罪の件数は戦後から現在までずっと減少し続けているという。計画的ではなく、経済的な理由や発作的な犯罪が減っているからではないか。それでも凶悪な犯罪がかえって増えているように見えるのは、エスカレートした模倣犯による犯罪が際立つからではないか。それなら予防措置が有効である可能性はないか。
想像に想像を重ねた物言いではたわごとだが、そのような視点から犯罪を分類し、科学的にその可能性を統計値として呈示して国民の理解を深める努力が必要な気がする。
二度とこのようなことのないように、と責任者は常套句のように言うが、模倣犯は二度三度繰り返すものなのだ。それならばそれを想定した対策があるのではないか。
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OKCHAN さん
模倣さんは、どこにもいます(^o^)
お車で岡山県にお越しの際、
特に紅葉マークさん、ウインカーカチカチ出しません××
出さない県ワースト1番。
だから、ウインカーを出したら
右、左どちらかに曲がりたい。(ウインカー合図と反対に曲がる可能性あり)
このまま、直進してどこで曲がるのかな?
安全運転をするには、そこまで考えなければいけない
今、携帯、スマホが原因。・゚゚・(≧д≦)・゚゚・。
シニアには、暮らしにくい時代になりました
投稿: ちかよ | 2016年8月26日 (金) 15時48分
ちかよ様
岡山県を走るときは気をつけます。
愛知県では三河方面で右折するときに気をつけて下さい。
信号が赤になっても直進してきますので、もたもたしていると永遠に右折できません。
気合いが必要です。
投稿: OKCHAN | 2016年8月26日 (金) 17時37分