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2016年8月11日 (木)

和田誠「ブラウン管の映画館」(ちくま文庫)

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 和田誠はテレビ番組の月刊情報誌に、これからテレビで放送される映画を紹介するコーナーを連載していた。この本はその1987年から1990年の分をまとめたもので、もちろんテレビ放送された映画だから、書かれたとき以前のものばかりである。

 和田誠はイラストレーターが本業だが、音楽評論家や映画監督としてもプロである。映画監督作品としては「麻雀放浪記」や「怪盗ルビイ」などが知られている。「麻雀放浪記」は、若き日の阿佐田哲也がモデルの主人公を、真田広之が熱演した白黒映画の傑作だった。この映画を観て、自分は賭け事には向かないことを思い知らされた。あんな生き方は出来ない。

 和田誠は1936年生まれだから、私より14歳年上だ。観ている映画がすこし違う。本に取り上げられている映画の数は非常に数が多い。私が見たことのないひと世代ふた世代前の映画が、この本でたくさん取り上げられている。私が見たことのあるものも、もちろんたくさんある。

 私が映画館でいちばん映画を観たのは学生時代だ。なけなしの金で名画座などを見て歩いた。金がないから昼飯を抜いて本代と映画代にした。腹を空かし、寒さに歯を鳴らしながら冬の場末の映画館で朝から晩まで観ていたこともあった。

 そんな懐かしい映画と、見たことのない古い映画のことがふんだんに語られている。

 この本にとりあげられた映画の中で、私の観た映画はほんの一部なのだが、それでもかなりの数がある。映画のシーンや俳優についていろいろなことを思い出した。読んでいるうちに、この本を手がかりに自分の観た映画のことを書き留めておきたくなった。

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コメント

1936年という年代だと中学時代から洋画ファンだった
私と同じほぼ映画を観ていたことになりますね。
戦後には戦前の名画も〔例えば風と共に去りぬ〕随分はいってきましたから、映画から多くの文化を吸収したと思います。

私の場合は、学校までのバス代が映画代に変わりました^^
当然家を早く出て学校まで歩きました。当時の健脚が懐かしいです。

追伸・・・また文章にちぐはぐな個所が・・・スミマセン(-_-;)

おキヨ様
重なり合う部分もあるのですよ。
私は母が映画ファンだったので、幼いときから母に連れられて小津安二郎の映画などを観ていたそうです。
だから小津安二郎の映画を観ると、断片的に記憶がよみがえるときがありました。
ドラマの大事なところではないところだったりするので、本当に記憶していたのだと思います。
そのあとはひたすらチャンバラ映画でした。
私も映画で人間を、そして人生を学びました。

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