センタースピーカー
朝、窓を開け放つと、部屋にこもっていた温気が出ていき、涼しい空気と入れ替わるのを感じる季節になった。
快適な季節は短い。その貴重な季節に雨が多くて、なんだかもったいないように思うのは、どこかへ出かける気を損なわせるからだろう。くすぶりながらテレビで映画やドラマを鑑賞している。
映画やドラマの迫力は音に左右される。映画館のサラウンドの大音響は大画面と相まって物語世界に引き込んでくれる。だから映画を観るときは、遮光カーテンを廻らせ、ささやかながらアンプを通してサラウンドに音を鳴らせて観る。
ところがセンタースピーカーの音が今ひとつで、台詞が明瞭でなく、不満である。スピーカーがわるいわけではない。アンプに合わせてそこそこの大きさのヤマハのセンタースピーカーをセッティングしている。
新しいAVアンプが欲しくなったのも、このセンタースピーカーをちゃんと鳴らして、もっと台詞を聞きやすくしたいからだ。以前はもっときちんと聞こえていたから、こちらの耳が劣化したことも聞き取りにくい理由だろう。もともと耳が少し難聴気味だし。
AVアンプとセンタースピーカーの接続や設定をいろいろいじって、ようやくセンタースピーカーの音量を多少改善することが出来た。いままで特に日本の映画の台詞が聞き取りにくかったのが、だいぶましになった。
まだ不満はあるが、これは装置の問題より、俳優の発声の問題や録音技術の問題もありそうだ。俳優によってきちんと聞き分けられる人と、台詞がこもって何を言っているのか分かりにくい人との違いがある。舞台で発声を鍛えた人はおおむね明瞭である。
聞き取りにくい台詞は飛ばし聞きして想像で補う。いらだってばかりでは興趣を損なう。
本と同じで観るより録る方が多かった映画やドラマのコレクションの、消化が多少ながら進みそうである。それに新しいコレクションをむやみに増やさないことにした。一日に使える時間に限りがあることにようやく気が付いたというわけである。
さて、新しいAVアンプをどうしよう。裁定で支払う金額が想定以内なら、覚悟させられけれど浮いた金である。少々贅沢に使うのもありだと思っている。その結果で決めることにするつもりだ。いやなことにも楽しみを貼り付けることが出来るものだ。


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