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2017年1月31日 (火)

ひどい映画を観た

 どんな学芸会並み映画でも、探せば見所の一つや二つあるものだ。だから低予算のカルト映画でもそれなりに楽しめる。酷評された映画でも、観てみたら案外面白かったりするものだ。

  ところがまったく救いようない映画と云うのもときにはある。それは私が感じたのであって、他のひとにはもしかしたら面白いかもしれないというものもあるはずだけれど、今回観た映画は、だれが観てもひどい映画だったと思うような気がする。

 「NINJA THE MONSTER」(2015年日本)と云う映画で、85分という短い映画だけれど、あまりのお粗末さに腹が立って仕方がなかった。主演はディーン・フジオカ(姫の護衛の忍者役)、ヒロインのお姫様は森川葵という人、付き人役が和田聡宏など。

 この映画では全員が下手くそな役者にしか見えない。ひどい映画ではまともな役者も大根役者に見せてしまうことを教えてもらった。

 ディーン・フジオカはNHKの連続ドラマ「あさが来た」で人気を博したが、もともと台湾やアメリカで活躍してたくさんの映画やドラマに出ている。純粋の日本人で、英語も中国語もネイティブ並みにこなせるバイリンガルである。アメリカで人気のあった「荒野のピンカートン探偵社」で途中からレギュラー出演していた。WOWOWで観た。演技もアクションも一流である。

 和田聡宏はNHKの時代劇「妻はくノ一」で忍者の統領で出ていた。冷酷な役柄をクールにこなしていた。下手な役者ではない。だからこの映画が始まったとき、彼の顔を観て期待もしたのに、何という役柄だ。彼のキャラクターと全く違う最低の男を演じさせられていた。死ぬときだけとってつけたように格好を付けさせても救われない。

 お姫様役の森川葵は初めて観た。ほかにも映画に出ていてそれほど酷評されていないようだが、この映画では絶望的だ。そもそもこの髪型は何だ。彼女の顔に合わない上に、お姫様の髪型としても変だ。この映画しか観ない人は二度と彼女の出るドラマや映画を観たいと思わないに違いない。

 アメリカなどでは忍者映画は人気がある。恐ろしいのはこの映画が海外向けを意図して松竹が制作した映画であることだ。この映画を観たアメリカ人はあまりのお粗末さに日本の映画をバカにし、そして日本をバカにするかもしれないことだ。この映画はアメリカ人が喜びそうなものを意図して作ったのかもしれない。だとしたら日本人もアメリカ人も両方バカにしている。

 それほどひどい映画であった。もし目にしても決して観ない方が好いと思う。そういうと観たがる人がいるだろうなあ。

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コメント

「影の軍団」以降、ひたすら忍者ものを追い求めています。ですから、酷い映画にも出くわすことはありますが、今回は松竹だから大丈夫だと思って見たのが大間違いでした。
「そこでそんなセリフ言うかよ?」と言うツッコミどころ満載。大根役者、特に森川葵って子が喋った後、私自身がセリフを口にし、「絶対素人の私の方がマシやわ」と思いました。

ありぼ様
コメントをありがとうございます。
ずいぶん前に見た映画なので、どんな映画だったのかよく思い出せません。
あまりにひどかったので忘れたくて忘れているのでしょう。
たしかにひどい映画に出会うのも、好い映画に出会うための試練ですね。

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