妄想
北朝鮮の金正恩が何を目的として異常な行動をとっているのか分かるようで分からない。そのことが周辺の国々に不安を与えている。朝鮮戦争のときとは違って暴走すれば短期間で壊滅すると思うけれど、実際に暴走したらその短期間のあいだであってもどれほどの惨禍がもたらされるのか懸念されるからだ。
アメリカも中国も韓国もそれをおそれて北朝鮮に強引なことが出来ずに来た。そうして手をこまねいているうちに益々その危険性が高まってきた。
トランプも何をするか分からない。金正恩の排除のためのコストと、危険を放置し続けることのコストを比べて、排除のほうが低コストだと思えば強行手段を執る可能性がある。それがビジネスライクな考え方だからだ。
たぶん中国は常に金正恩の排除を検討してきただろう。中国にとっては、そうして中国の傀儡政権を作り、中国に都合の良い状況が継続させることが望みだからだ。ただ世界がそれを受け入れるかどうか自信がないから逡巡しているのだと思う。
オバマは強行手段を執ったりしないけれど、トランプは分からないと思えば先手を打って中国が強行手段を執るかもしれない。習近平とトランプが会談するとしたらそれを互いに了解することが最も重要な案件となるだろう。
そのときにトランプは習近平の提唱するAIIBにアメリカが参加することを土産にするだろう。そして台湾を中国に献上するだろう。それがもっとも習近平の喜ぶことであるだろうからだ。ついでに日本の了解なしに沖縄も提供するかもしれない。そうすると日本ははしごを外されることになる。日本が困ることは、実は習近平だけでなく、トランプのよろこびでもあるから合意は容易である。
そのとき韓国は?中国が主導権を持って北朝鮮をコントロールするなら自動的に北朝鮮主体の朝鮮半島統一に至るだろう。それなら韓国駐留の米軍は引き揚げられる。トランプにとってコストダウンとなってよろこびであろう。半島統一のコストは天文学的なものとなり、韓国経済は破綻するが、その破綻のコストを統一朝鮮と中国は日本に求めるだろう。そしてトランプはそれに賛意を示すだろう。
そのような事態になれば尖閣など守っても意味がないし、沖縄も中国に帰属するのだからアメリカが日本に駐留する意味も薄れる。もともと日本を守るためのコストなどアメリカは想定していない。東アジアにアメリカの覇権を維持するためだけに日米安保条約は存在しているのだから。米軍基地がなくなるし、沖縄を大事にしない、大嫌いな日本とも縁が切れて沖縄の人々は大よろこびであろう。翁長知事は県民の大喝采を浴びるだろう。そのときは琉球国になっているから県民ではないか。翁長氏はそのときは琉球国王か。
東アジアの覇権の意味を価値あるものと考えないトランプにとって、在日米軍はただのコストである。状況が変われば言葉どおり日本から引き揚げるだろう。日本は核武装でも何でもして自分で自分を守ればよい、アメリカは関知しない、と言うだろう。
その頃にはどさくさ紛れに北海道はロシア領になっているだろう。どさくさ紛れはロシアのもっとも得意とするところである。
こうして黒船によってアメリカにむりやりこじ開けられた日本の開国は、アメリカの撤退により長い長いアメリカのくびきを離れ、世界から孤立し、殻を閉じて太平の眠りにつくことになるだろう。
めでたしめでたし。
妄想なんだから、まさか本気にしないでね。
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