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2017年1月 7日 (土)

おかしな論理

 トランプ次期大統領の言動におかしなものが現れている。就任前で自粛するかと思われていたのにこの異常さは予想以上だ。 

 情報トップ(CIAやFBI、NSAなど)とトランプ氏の会合で、ロシアが大統領選挙に介入したとの結論が出されたことが説明された。これに対してトランプ氏は「選挙結果には影響がなかった」とコメントした。

 問題は選挙に他国が介入したことであって、その報告に対して「結果に影響がなかった」と述べることが、介入を容認するが如き伝わり方になることをこのトランプという人物は考慮しないのか。

 自分に都合が良ければ不正は黙認すると受け取られかねないこの言葉は正義の国、アメリカの次期指導者の言葉として不適当である。法を自分の都合で解釈すると公言したのとおなじではないか。

 カナダやメキシコと結んだFTAを無視した恫喝とも見える方法でクーラーメーカーや自動車会社の海外進出計画に介入して点数稼ぎをするが如きは、法律は自分であると豪語する独裁者そのものではないか。あろうことか他国の自動車メーカーであるトヨタに対してにまで同じ方法で恫喝して騒ぎになっている。

  しかしトヨタのメキシコの生産能力とメキシコからアメリカへの輸出台数はいまのところわずかである。しかも今回のメキシコ工場はカナダ工場の能力不足分をメキシコに増設するということらしい。アメリカ工場からの移転ではないのであって、非難されるいわれはない。

 ではそれなのになぜ名指しされたのか。自分のところの火の粉を払うために、トヨタ憎しのアメリカの自動車メーカーが焚きつけたと想像するのは考えすぎだろうか。

 トランプは心配されていたほど異常な男ではないらしいと楽観視した論調があったが、その見立ては早すぎたのではないか。このところの無根拠で影響を考慮しない軽率な言動は極めて危険な気がするではないか。大丈夫か。

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コメント

いよいよ自立した日本に向かわなけらばならなくなってきたようです。

けんこう館様
アメリカの半属国の状態に甘んじてきましたが、そのことの自覚がないからいざアメリカに引き揚げられるとどうしていいか解らないと言うところでしょうか。
平和主義もアメリカがいてこそですからね。
平和憲法の護符の力にすがりましょうか。

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