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2017年4月11日 (火)

約三年

 セウォル号が海底から引き揚げられて遂に陸揚げされた。行方不明者の捜索で残りの遺体が全て発見されることを祈りたい。引き揚げ作業は当初から困難が予想されていたが、実際に従事したダイバーはその苛酷さを乗り越えて作業が終わったことを誇らしげに語っていた。

 苦労した人に対して言うのもどうかと思うが、引き揚げまでに三年もかかったのは想定内のことだったのか。引き揚げにエントリーした会社が何社もあり、その中から中国の会社が短期間で確実に引き揚げてみせると豪語して受注したのではなかったか。それこそ半年くらいで揚げるような話しだった気がするが、記憶が定かではない。

 日本の会社もエントリーしていたし、実績もあり得意な作業でもあったけれど、韓国政府は最初から日本の会社は除外していたようだ。当時はまだ韓国と中国は蜜月時代でもあった。

 もし間違って日本の会社が引き受けていたら、約束の引き揚げに少し遅れただけでも、大騒ぎになっていたことであろう。少しでも不備があれば責任問題になり、最善の結果だとしてもあることないこと言われた可能性が高いのではないかと思うのは考えすぎだろうか。指名されなくて本当に良かったと思う。

 それにしても今回の引き揚げに批判的な言葉が聞かれないのは、中国相手だからなのだろうか。それとも朴槿恵前大統領の問題で頭がいっぱいで、セウォル号事故に対する関心はもう醒めているのだろうか。

 その朴槿恵前大統領は弁護士9人のうち7人を解任したという。残ったのは古くからの側近で身内のような2人だけらしい。これは弁護士の戦略と朴槿恵前大統領の方針が合致しないからであろうと推察されているようだ。弁護士たちは有利な落としどころを模索するつもりなのに、朴槿恵前大統領は完全否認で押し通すつもりであるという。

 意地を張れば却って裁判で心証を害して情状が考慮されないと弁護士は考えるが、悪くないものは悪くないのだから絶対認めない、ということなのだろう。彼女の世界観が現実世界とはズレているのかも知れない。解任された弁護士は名を挙げる機会は逸したけれど、解任されて重い責任から逃れて少し安心したところもあるかもしれない。

 ネットでは、解任ではなくて辞任ではないのか、とか、たった9人の弁護士もコントロールできない人間では国を治めることなどそもそも無理だったのだ、などと厳しいコメントが相次いでいるそうだ。

 大統領になったばかりに人生を棒に振ってしまった。そのことに彼女はまだ気がついていないのかも知れない。それなら哀れな人だ。

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コメント

おはようございます。
先日は私の拙い文章を見ていただきありがとうございます。
韓国という国は、私の同僚が「反日キチ⚪️イ国家」と嘆くくらい日本のやる事なす事気に入らない国です。
私たち日本人に必要なあの国(もちろん北も、です)を見る視点は「日本とは違う行動原理で動いている国だ」という視点です。なまじ日本人は「自分たちと同じ国だ」「人間なんでそう変わらない」という目であの国を見るからその行動に面食らうのです。
最初から「我々とは違う国だ」と思って行動すれば、あの国の行動をもっと冷静に見る事ができるのではないでしょうか?
では、
shinzei拝

shinzei様
同感です。
こうしてニュースを取り上げるのは、その違いをよくよく確認して記憶に留めるためです。
日本人は忘れやすくて、韓国が日本に対して融和的な態度に出ると(それが功利的なものであっても)、たちまち韓国は好い国だ、やはり同じアジア人だ、などところりと見方を変えることを繰り返してきました。
そろそろ本質的に違うこと、それを前提につき合う必要があることを覚えないといけませんね。
私もその日本人なので。

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