洋楽グラフィティ
NHKBSの「洋楽グラフィティ」という番組で古い欧米の音楽番組から年代順に抜粋したものを放送している。私は’60年代の途中から気がついたので、そこから録画して順次再生している。
何しろロックが多いので、ある程度の音量で聴かないと楽しめない(出来るだけ大音量ほどよい)けれど、放送が午前三時からだから、リアルタイムでそんな大音量で聴くわけには行かないのだ。
出来ればフランスやイタリアのヴォーカルが聴きたいのだが、半分以上がアメリカのロックである。ロックはそれほど好みではない。しかし新しいAVアンプのいい音で聴くとロックも悪くない。その音楽性は、ある程度以上の音量とウーファーによる低音を効かせた音で聴かないと分からないものだ。
音楽を聴きながらリズムをとったりしたことはあまりない。それが体で音楽を聴くかたちになるとひとりでに足でリズムをとっている自分に驚く。
今のところ60年代と70年代を聴き終わり、80年代にこれから入る。音楽は聴き慣れるほどに親しみが湧いてくる。だから古い時代の知っている曲には特になつかしさを感じる。
60年代は私が10代だった頃で、ビートルズが来日したといって騒いでいた頃だ。生来のへそ曲がりだから、ビートルズなど何の興味もなかった。来日のとき曲がニュースで流れているのを聞いて思ったより聞きやすいと思っただけだ。その頃は御三家の時代で、母が舟木一夫の大ファンだったから、繰り返し聞かされてひとりでに歌詞を覚えてしまい、なにも見ないで何曲かフルコーラス歌えるほどになった。
学生時代はフォークが全盛で、そこら中で曲がかかっていた。その頃ようやく洋楽に興味を覚えたけれど、フランスやイタリアのポピュラーが好みで、グループのロックはやかましいだけだった。それでもトム・ジョーンズやエンゲルベルト・フンパーディンクを聞いていたのだから、やかましさの基準は好みによる。
70年代は山口百恵が大好きで、そのあと輩出した少女歌手の歌などを好んで聴いていた。いまも歌手は女性に限ると思っているから持っているアルバムはほとんど女性だ。80年代になったらほとんど積極的に音楽を聴く暇がなくて音楽の空白期間になっている。
ある日思い立ってアンプやスピーカーを買いそろえ、FMをエアチェックしてクラシックのアルバムを作ったりした。いい音で聞くと音楽が全然違うものに聞こえることを実感した。貸しレコード屋という商売が始まって、せっせとレコードを借りてカセットテープにダビングした。テープもメタルテープを使い、デッキもちょっと良いのに買い換えた。
とはいえそんなコレクションをゆっくり聞く暇もなく、子育てが忙しくなって音楽とは再び縁がなくなった。自分でビデオデッキが買えるようになったので、貸しレコード屋が変身した貸しビデオ屋でビデオを借りて映画を見る方が多くなったのだ。
そして何十年、ようやく音楽に回帰してそれを楽しんでいる。なにより買い集めたCDが新しいアンプで聞くと段違いにいい音で聞けるのだ。ただ、音楽を聴く気になったのは、眼を酷使しすぎたせいか、眼がちょっと悲鳴を上げたから休めるためで、そんなきっかけでいままであまり縁のなかった音楽を聴いている。
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