テレビ三昧(1)
眼の調子が少し回復してきたのでテレビを観る。暑くて出かけるのが大儀なので家でゴロゴロしてテレビを観る。頭が空回りして、本を読む集中力がなくなっているのでテレビを観る。家の中の片付けや掃除などの雑用をしなければならないと思いながら、その気にならないのでテレビを観る。
とはいえ普通の番組はCMだらけなので観ない。最近はNHKまで番宣という名のCMが氾濫し始めた。だからリアルタイムで観るのはNHKのニュースくらいで、ほとんど録画してから不要部分を飛ばして観る。これでかなりの時間の節約になる。それだけ無駄な部分が多いということだ。
『相棒』シリーズや『科捜研の女』シリーズをだいぶ消化したと思ったら、再び連日の再放送である。すでに観たものもあり、観ていないものもある。観たものかどうか実際に観てみないと分からない。始まってすぐ判断がついてすぐ消去することもあるが、このシリーズはたいてい面白いので、そのまま観ているとつい一度観たものでももう一度最後まで観てしまう。これではきりがないのである。
WOWOWの海外ドラマは韓国もの以外はたいてい面白いが、今は録画するものをとことん絞り込んで『リゾーリ&アイルズ』のラストシーズンのみにしている。NHKのドラマもいまは単発以外は全て録画しないことにしている。『伝七捕物帖』の第2シーズンは田中美佐子が出ているから観たいけれどこれも断念した。
こうして何とか古い録りためたドラマや映画に取りかかれるようになったところである。藤沢周平のドラマなどを立て続けに観た。BSフジの『遠いしあわせ』『冬の日』『果たし合い』など、なかなか配役も良いし出来もよくて楽しめた。現在は山本周五郎の原作を毎週放映しているけれど、配役がお粗末で出来も悪く、最初の頃は我慢して観ていたけれど、時間の無駄なので観るのをやめた。
同じく北大路欣也の『三屋清左衛門残日録』も良かった。原作は藤沢周平の作品の中で私が一番好きなものである。NHKは以前これを『清左衛門残日録』としてシリーズで放映していた。こちらは仲代達矢主演でみさ役のかたせ梨乃が良かった(北大路欣也版では麻生祐未)。私はNHKの仲代達矢の方が原作のイメージに近い気がして好きであるが、北大路欣也も悪いわけではない。
思えば大好きな北原亞以子の『慶次郎縁側日記』シリーズも隠居老人の話である。NHKでドラマ化したときは高橋英樹が慶次郎を演じていた。上に上げた『果たし合い』でも主人公(仲代達矢)は隠居老人のようなものである(この場合ちょっと違いはある)。これらの初老の主人公が、自らの衰えとたたかいながら次第にそれを受け入れていく姿に共感を感じている自分がいる。同時に衰えたりといえど立つときは立つという気概は失わないところにも感動するのだ。
そういえば、父はよく口ぐせのように「死してのち已む」と云っていた。
(つづく)
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