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2017年12月26日 (火)

クリぼっち

 クリスマスに一人だけで過ごすのは、私にとって長年のことなので特に感慨はない。逆に誰かと心通わせて夜を過ごしたりしたら、その後そうでないことがとても寂しいものと感じられるかもしれない。残念ながらと言うか、さいわいと言うか、そういうことがないから格別の思いはないのである。

 だからとりたてて特別な料理は作らなかった。イヴは旅から帰ったばかりだったからあり合わせの総菜のみ、昨日はおでんを大量に作り、それで一献傾けた。大根やこんにゃくに味がしみて美味しくなるのは今日あたりからだ。明日くらいまでは食べ続けることになるだろう。

  ただ、テレビをつけっぱなしにしていると、無意味な馬鹿笑いが画面に映し出されて無性に腹が立ってくる。とはいえ、大阪だったか、神社で笑う行事で20分間笑う、などというのを見ていて腹を立てたりはしない。なるほどこう言うのもありかと思うばかりである。

 人はおかしいから笑い、悲しいから涙を流すが、人が笑っているのを見るから笑ったり、人の涙を見て涙が出たりするものだ。あくびがうつるのに似て、笑いや涙もうつると思う。しかしテレビの馬鹿笑いはうつったりしない。その笑いにあまりにも嘘くささを感じてしまうからだ。その笑いに卑屈さを嗅ぎ取るのは私の感覚がおかしいからなのだろう。うつらない笑いは空虚と言うより人の気力を奪う呪いである。

 そこまで言うことはないのだろうが、クリぼっちの中で頑固爺は無意味さには耐えられずに腹を立てている。バカじゃないか。

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日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事

コメント

OKCHANさん
関西のお笑いで認知症予防
日常的に笑いを介入
結果、
ほとんど笑わない人は、毎日笑う人に比べて2.1~2.6倍、
認知機能が低下するリスクが高いと考察されました。
今日は、自称「くりぼっち」
多いいねびっくりポン

ちかよ様
笑いが病除けになることは事実らしいですね。
そうなると笑いの少ない私などは病にとりつかれるおそれが多いかもしれません。
そもそも映画でもコメディは嫌いだし、性格だから致し方ありませんね。
むかしはドリフターズやコント55号に腹を抱えて笑えたのに、笑いの神経が錆び付いてしまったようです。
ただし、落語は好きなので、古い落語のCDは良く聞きますし、唯一日曜日の笑点だけは楽しみに見ています。

最近はクリスマスには関心がなく、ほぼ意識の外です。
ハロウィンは違和感があります。日本人なら新嘗祭が大事です。(笑)

けんこう館様
日本人に宗教行事はほとんどお祭りでしかありません。
そして地元のお祭りには参加しない。
お祭りはただのファッションですね。
地域との関係がなくなって、家族でもなく、個人に分解してしまった日本社会は、災害の時にしかまとまれないようです。

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