深刻なことか当然のことか
ネットニュースに取りあげられていた読売新聞の記事「出版不況、雑誌販売の不振が深刻・・・初の10%減」。
そのまま受け取れば、やはり本はどんどん売れなくなっているのだなあ、と思う。しかしよく読むと・・・。
昨年の書籍・雑誌の推定販売額(電子書籍を除く)は前年比6.9%減、13年連続の減少だそうだ。特に雑誌は10.8%の減少で初の二桁減だという。雑誌の内訳のうち、コミックスが約13%減、月刊誌が11.1%減、週刊誌が9.2%減であり、休刊する雑誌も続出している。
一方、書籍は3.0%減と小幅にとどまったのだそうだ。
紙の出版物の減少の話であり、特に漫画などのコミック本の売り上げが減少していることが全体に響いているということらしい。「電子書籍を除く」とあるように、電子書籍は前年比16.0%の増加だったようである。
私の息子も「進撃の巨人」を始め、コミックは電子書籍で読む。それなら家がコミック本だらけにならないで済む。若い人はどんどん電子書籍の利用が増えているのであろう。それなら紙の出版物が減るのは当然で、何もおどろくに当たらない。
ましてコミックは若い人が読む比率が圧倒的に高いであろう。その若者の数が年々減少しているのである。減るのはこれも当然である。
書籍の販売が減少している、みんなが本を読まなくなったからだ、日本人は本を読まずにバカになりつつある、と記事は訴えたいのであろうが、何のことはない、それほど深刻な事態であるわけではないことが分かる。つまらないもの、時代に合わないものは淘汰されていくだけのことで、おもしろいもの、必要なものは売れているのであろう。
ただ、紙の出版物の絶対量が減れば本のコストが高くなる可能性はある。本が次第に高価な贅沢品になるおそれがある(そうなりつつある)。図書館がベストセラーや文庫本まで置くようになっていることも出版数の減少に拍車をかけているという側面もあるだろう。とはいえ、むやみに出版点数を増やしても採算が合わないことで、つまらない本が減るのであれば歓迎である。
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Shinzeiさんのところでも話題にしましたが、別に出版数が減っているわけではないかと。特に学術書は1994年の5万冊から2014年には8万冊と増えていますからよろしいのでは?
むしろ問題はマスコミがちゃんと検証もせずに直近の数年間の数字だけでいい加減なことを垂れ流す風潮がある点でしょうか?
http://blue.ap.teacup.com/applet/salsa2001/5195/trackback
投稿: Hiroshi | 2018年1月26日 (金) 16時11分
Hiroshi様
このブログはもちろんその話を意識して書いています。
私もマスコミの出版危機をことさらにいう風潮に影響されてそうなのかと思っていましたが、実はよく見てみるとそれほど深刻な事態ではないらしいと知りました。
不倫問題ばかりをことさらに取り上げて部数を稼ごうとするような週刊誌などが、話題の割りに部数が伸びず、逆に衰退しているらしいことも明らかになっています。
世の中、まんざら捨てたものではなさそうです。
投稿: OKCHAN | 2018年1月26日 (金) 17時04分