寒波
明日から三泊四日で奥飛騨温泉に行く。前から行きたくてなかなか取れない、安いのに評判の良い宿が予約できたのである。冬とはいえ晴天の日もあるだろう、そのときは新穂高のロープウエイや付近の散歩くらい出来るだろう、などと思っていたのであるが。
ところが最強寒波が襲来するという。そして予報では滞在中はすべて雪である。
そもそも奥飛騨までの道路は大丈夫であろうか。だんだん天気が悪くなるということなので、明日は早めに出かけることにしようと思う。今回もセミ湯治、読書三昧になりそうだ。
敬愛し私淑している森本哲郎師の文章の中に、タッシリナジェールという古代のアフリカの遺跡に行く許可を待つ間、延々とサハラ砂漠の掘っ立て小屋のようなホテルに足止めされる話がある。そのときにさまざまなことを思索するのであるが、その無為ともいえる時間こそがもっとも貴重な時間であることを師は悟る。
日ごろからボンヤリしていることの多い私であるが、さらに徹底してボンヤリすることが今回も出来るようである。だいたい生活は些事で出来ている。その些事でボンヤリは大いに妨げられるのであるが、温泉であれば些事はほとんどない。些事がなければ思索は深まるか?
そもそも思索するほど緻密な頭でもないから、ボンヤリ具合がさらに進むだけかもしれない。
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