永訣の朝
宮沢賢治が最愛の妹トシの病死に慟哭して書いた詩、『永訣の朝』を知らないわけではない。それなのに、先日芥川賞を受賞した若竹千佐子氏の『おらおらでひとりいぐも』の題名が、この詩の中の
(Ora Orade Shitori egumo)から引かれていることを知らなかった。
思えば宮沢賢治のふるさと・花巻と、若竹千佐子氏のふるさと・遠野は近いのである。歩けばそれなりの距離だが、花巻温泉に泊まっていれば、車で宮沢賢治記念館を見学して、さらに日帰りで遠野をゆっくり散策できる。
たまたまそのことを教えられて花巻と遠野を懐かしく思い出した。花巻温泉にはたびたび寄っている。お気に入りの宿もある。雪が溶けたら今年も行くことにしよう。ひところ宮沢賢治の童話をいくつか丁寧に読んだりしたことがある。賢治の著作物のほんの一部しか読んでいないけれど、さいわい「ザ・賢治」という、童話と散文、詩をすべて網羅した本があるので、久しぶりに繙いてみようと思う。
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