イヤな世の中である
人の不倫をあげつらい、さまざまに論評する。マスコミは読者や視聴者が求めるから報じるのだとうそぶく。人の不倫をことさらになじることが出来るほどにみな正しく生きているのだろう。まことにけっこうなことである。
しかしへそ曲がりのわたしには、多くの人がしたくても出来ない恋愛を、そして不倫をしている人間をねたんでいるだけのように見える。私がちっとももてないし、もてたことのない人間だから、ことさらよく分かるのである。ただ、私はとっくの昔に諦めて生きてきたから、不倫報道に正義の怒りなど全く感じたことはない。
マイクを向けられると決まり文句をぱくぱくとしゃべる口を見てうんざりする。ぱくぱく語る人だけを取りあげるから、さも世の中はぱくぱくだらけだとみな勘違いしてしまうのだろう。世の中はみなぱくぱくだらけになる。イヤな世の中である。
人それぞれにいろいろな思いがあり、人生があることは数あるドラマや小説でみな承知ではないのか。そのことで生ずる困難は本人が引き受けることになるが、赤の他人がとやかく言う筋合いではないことは今も昔も同様である。現代は何でもありの世の中であるのを承知でいながら、それでもとやかく言う赤の他人は絶えない。
いまのマスコミはただの金棒引きに堕している。子どものころ近所のおばさんに、あることないこと言いふらすおばさんがいた。母は毛嫌いしながらつき合い上相手をしないと自分がターゲットになることをおそれ、その話を聞くことに耐え、さらに憎んだ。わたしもそういう人間を憎むことを覚えた。
沈黙を余儀なくされている人間の背中にさまざまな言葉を投げつけるレポーターという人種の非人情の醜さを感じて寒気がする。あれほどの醜業がこの世にあるだろうか。見れば時を経るごとに顔が醜く歪んでいくことは恐ろしいほどである。神の業であろう。
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まったく、同感です。
知りたい情報は、幸い、ネットで十分、入手できます
ので、興味のある自然科学や、特定の番組以外、
あまり、テレビは見ませんね。
たまに、スイッチを入れると、強盗だ、殺人だ、詐欺だ、
火事だ、それに、コマーシャルも、うそかまことか、
なにが体に効くとかよいとか・・・ おっしゃるような
不倫だ、離婚だ・・・
また、週刊誌などは、10年このかた、買ったことが
ありません。
いやになりますね。
世も末かな。
投稿: しらこばと | 2018年2月 4日 (日) 17時21分
しらこばと様
子のあと二、三回の拙ブログは同じようなぼやきが続きます。
ここのところたまっているものを吐き出した気分です。
私も月刊誌はたまに買いますが、週刊誌というのを久しく買っていません。
ただ、テレビはつい観てしまいます。
投稿: OKCHAN | 2018年2月 4日 (日) 19時16分