この結果は意外なものか
数日前に名護市長選について書いたブログの一部を抜粋する。
「名護市長選が2月4日に行われるにあたって、朝日新聞と琉球朝日放送が情勢調査を行った。争点の一つである辺野古移設について反対は63%、賛成は20%だったそうだ。四年前の前回市長選では反対が64%で、賛成が19%だったという。これだけ見れば今回も移設反対の稲嶺氏が勝つということなのだろう。しかし、これだけ米軍のヘリコプターが落ちたり不時着したり、米兵の不祥事が続く中で、しかも移設反対を正義とするメディアがとったアンケートでこの結果である。
私が興味があるのは、このアンケートの反対63%、賛成20%の数字と、選挙の得票率の数字の比較である。その差がこの情勢調査のバイアスの目安となると思うからだ。」
上に書いたことは言葉足らずのところもあった。つまり米軍基地のトラブルがつづき、反対運動がいままで以上に盛り上がっている、とマスコミが報じているのに、前回の市長選のときと、今回とで基地反対と賛成とがほぼ同じ割合であることはどういうことか?と疑問を感じていたのである。
さらに今回の市長選の争点が基地問題であるとマスコミが報じているのであるから、稲嶺氏の圧勝ということになりそうだが実際の結果はどうか?と思ったのである。その違いこそがこのマスコミの報じていることと実際の名護市民の思いのバイアスであろうと考えたからである。
ここで言うマスコミというのは、このアンケートをとった朝日新聞と琉球朝日放送をいっている。
結果はどうだったのか。一貫して強く基地反対を主張していた稲嶺氏は敗れ、新人の渡具知氏が勝利した。渡具知氏が20,000票あまり、稲嶺氏は17,000票たらずという結果だった。基地反対63%、賛成20%とのアンケート結果がそのまま両候補の支持の差だとはもちろんいえない。しかし選挙結果が基地の賛成反対に相関するのは間違いないはずであろう。そしてこのマスコミは、これを報じて稲嶺氏にエールを送ったのであろうことは想像がつく。
なるほど朝日新聞の報道やアンケート結果にはここで感じられるようなバイアスがあるらしいことがあらためてよく分かった。
« ときに正論は愚かしく見える | トップページ | 納税者一揆だそうである »
「日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事
- 年末の日常は忙しいのに(2024.12.11)
- トラウマに立ち向かう(2024.12.11)
- いい加減だと二度手間になり、さらに(2024.12.10)
- 傾国の美女(2024.12.10)
- 留守にしていると寒い(2024.12.08)
>選挙結果が基地の賛成反対に相関する
その前提が誤りでは?
「地方選挙に国防の問題を絡めるのは間違っている」と考える私のような人間がいるのは当然のことのように思えます。
http://blue.ap.teacup.com/applet/salsa2001/4232/trackback
投稿: Hiroshi | 2018年2月 5日 (月) 07時37分
保育園の屋根に落ちた部品の怪しさ、ヘリの警告灯による予防着陸など騒ぎすぎです。
本当の危険な事実が霞んでしまいます。県民も地元マスコミの異常さに気づき始めたようです。
投稿: けんこう館 | 2018年2月 5日 (月) 07時46分
Hiroshi様
地方選挙に国防を絡めるのは間違っていると私も思います。
ここは、「マスコミによれば」という前提を書いておくべきところでした。
沖縄では常に基地問題が選挙の論点の中心になっていると報じられています。
基地に対する賛否と選挙結果が相関するとマスコミは考えて、選挙に絡めてそれを報じているように私には感じられました。
それが本当なのか?と疑問を呈したのが私のブログの主旨です。
投稿: OKCHAN | 2018年2月 5日 (月) 08時20分
けんこう館様
沖縄タイムスが、今回の名護市長選挙について、「基地疲れ」が市民にあったのが稲嶺氏敗北の理由ではないか、と書いていました。
その通りだと思います。
市長の仕事を全うしていない、と市民が判断したのでしょう。
県知事選も同様のことになるかもしれません。
騒ぎすぎることが却って熱を冷ましてしまうと云うこともあるのでしょう。
投稿: OKCHAN | 2018年2月 5日 (月) 08時26分
OKCHANさん
名護市長選挙
市民は、経済優先でしたね
いくら、辺野古反対しても、
国からの援助金が減らされるだけ
それよりは、若者が働ける環境を整えることが1番
ネオン街、
アメリカさんが、いなくてどうするの?
民進党、立憲、社民知事選ウルトラC、
どんでんがえしあるかしら???
投稿: ちかよ | 2018年2月 5日 (月) 09時04分
ちかよ様
翁長さん陣営は必死に防衛にかかるでしょうが、あまり必死になりすぎると今回のようにかえって反発を招くかもしれませんね。
誰が対抗馬にたつのでしょうか。
投稿: OKCHAN | 2018年2月 5日 (月) 10時38分