『MYTHICA』
『ミシカ』は映画のシリーズで、五部作となっている。マレク(メラニー・ストーン)という黒魔術を使う少女が奴隷の身から黒魔道士として成長していき、ついには悪の権化のゾアロクを倒すという物語である。
それを二日がかりで観ていた。まさにRPGゲームのような展開で、圧倒的に強力な敵に翻弄されながら、仲間の助けを借りて絶体絶命のピンチを切り抜けていく。そもそも彼女は悪に染まった存在であり、ゾアロクにとっては必要不可欠な存在でもあるという設定は、ときに仲間の不審を買い、ときに彼女を窮地から救う。
マレクという少女が遂にゾアロクに取り込まれたときこそが最も敵を倒すチャンスにつながるという逆説に面白みを感じた。そのときゾアロクによって何と神々は死ぬのである。そこでは神よりも人間のほうが永遠であると登場人物によって語られる。神は人間によって存在できるといわんばかりの説明は、アメリカ映画らしい。
マレクを演じたメラニー・ストーンの意志の強そうなあごの張った顔、大きな目の持つ目力(めぢから)は役柄にふさわしい。
映画五本分の時間をこのシリーズに割いてちょっと疲れた。
観ている間にいくつも既視感のある映像が連想されたのだが、メモしていなかったし、晩には少し余分に飲んだのですべて忘れた。その連想からいろいろ書きたいことが頭に浮かんだのだが、いまさらもう一度観る気はないので残念なことである。
ちょっと気分転換に外に出かけないと危ない気配がする。ゾアロクに取り込まれかねない。
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