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2018年4月26日 (木)

清潔好き

 夜半、風の音で目が醒めて眠れなくなった。昨夜は早めに就寝したのでそれほど寝足らないわけでもない。ちょっと本を読み散らしたり、それに飽きてボンヤリ考えごとをしたりした。

 して善いことと、して悪いことがあって、その境目は分かりにくい。あるときは見過ごされ、あるときは非難される。

 いまはそのして悪いことを告発することが流行している。それはして悪いことが目に余るほど多いからなのだろうとも思うし、流行しているから我も我もと言い立てているようでもある。いままでがあまりにいい加減だったということかと思ったりもする。

 世の中はほどほどがなくて、一度走り出すと行き過ぎる。一部の芸人が素人や若いタレントをいじるのは、見ていて気持ちの好いものではないし私は嫌いだけれど、それを面白がる人もいるからそれが通用していたのに、そんなことまでセクハラなどといわれかねないようになってきた気がする。

 そういうときに非難を始めるのは、嫌っていた人ではなく、たいてい笑って面白がっていた人であるのは不思議だ。

 世の中がいままでより少しうるさくなったことを素早く読んで対応しないと、やり玉に挙げられるてぼろぼろにされかねない。ちょいワル親父などと気取っていたのが、セクハラ親父に呼び替えられかねない。

 世の中の箍(たが)が少し緩んでいるから、それをただそうという自然の成り行きであるならけっこうなことである。ときに遡って血祭りに上げられる輩もあるだろうけれど、それは世の習いで仕方がない。世の中を清潔に保つためである。

 日本人はもともと世界の中でも清潔好きな国民だといわれる。無臭、無菌抗菌を謳い文句とする製品が巷にあふれている。

 心配なのは人間はそもそも生き物であって、無味無臭無菌を限度を超えて求めると、自然の摂理に反して虚弱化するだろうことだ。そもそも生きていれば新陳代謝があるのだから無臭などはあり得ない。人間は体内に無数の善玉悪玉の菌を抱えているという。自然界も無数の菌で満たされている。見えないだけである。無菌に慣らされれば、わずかな雑菌にも抵抗力を失って、たちまち侵される身体になりかねない。

 男女の駆け引きもますます難しいことになってきたかも知れない。押しの一手、などというのが場合によってセクハラになりかねないとなると、押されないと一歩が踏み出せない女性などは困るかも知れない、などと要らぬことを考えた。もともと押せない男はすでにあぶれていて久しいけれど、ますます押しにくくなって、男女の仲はさらに遠くなりそうな気がする。

 清潔な世界なのである。独身はますます増えて少子化はますます進むだろう。

 こうなれば人類を、とくに日本を救うために、女性に奮起してもらわなければならぬようである。男は女性に選ばれるのをおとなしく待つ時代が来ている。

 妄想していたら、なんだかおかしな結論に至った。

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コメント

野党の皆様は、して善いことと思ってして悪いことをしてます。
生活保護に対する対案を出しておきながら審議拒否してます。委員会サボって「#ME TOO 」
という猿まねをしてます。

けんこう館様
審議拒否しか出来ることがないということでしょうか。
相手が失点つづきなのに野党の支持率が伸びないのはどうしてなのでしょうか。
それが分からないと与党も改善されず、結果的に日本全体が劣化してしまいかねません。
マスコミ報道を見ていると、すべてが空しい気がしてしまいます。
うんざりしていてばかりでも仕方がないのですが。

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