大好き、鳴子温泉
鳴子温泉は、いわゆる温泉郷で、東から川渡(かわたび)温泉、東鳴子温泉、鳴子温泉、鬼首(おにこうべ)温泉、中山平温泉などの温泉の総称である。
子どものときに家族で鳴子温泉に泊まり、学生時代に川渡温泉に泊まり、そのあとも何年かに一度訪れている。2010年に定年退社して真っ先にやって来たのが川渡温泉の湯治宿で、一週間ほど湯治しながらボンヤリしていた。そのあとも年に二度三度来ている。
泊まったことのある宿は、川渡温泉に三軒、東鳴子温泉に二軒、鳴子温泉に三軒、中山平温泉に二軒あり、全て複数回利用している。深山幽谷と言うほどの景色でもなく、鬼首温泉の間欠泉や紅葉で有名な鳴子峡を除けば見るほどのところもないけれど、とにかく私にとっては居心地がいいのである。
日本全国いろいろ温泉に行った。ふたたびみたび訪ねたくなる温泉はいくつかあるけれど、いまのところ一番のお気に入りは鳴子温泉である。何しろ自宅から鳴子温泉まで800キロ近くあるというのに、思い立つとすぐ予約を入れてやってくるのであるから、それだけ好きなのである。たぶん人それぞれに好みはあるから、どんな温泉にもファンはいることだろう。
温泉は最低三泊以上しなければならないと思っている。だから時間が自由になって初めて温泉を堪能できる。それなのにひと晩ずつあちこち訪ね歩くなど、もったいない。出来れば半月ひと月居たいけれど、さすがにそこまでゆっくりしたことはない。
先日も三泊四日で中山平温泉に泊まった。ここの湯は濃厚である。宿によって源泉も違い湯も大きく違う。今回の宿はウナギの湯で、アルカリ性が強いのか、ことのほか湯につかると肌がヌルヌルする。たぶん長期滞在すれば、肌が綺麗になることは間違いない。
この宿に初めて泊まったときは震災の少し後で、地震の影響から源泉に異常を来たし、青い泥が混じって泥温泉のようになっていた。二日目頃には配管のポンプがやられて、近くの日帰り温泉施設に送り迎えしてもらってそちらに入浴した。さいわい翌日には復旧したので事なきを得た。いまはもちろん定常に戻っている。そのころは大広間の食事場所で、順番にカラオケを歌わされた。断ることも出来るけれど、他の客が嬉しそうに催促するのでつき合った。
いまはそういうことはやっていないようだ。何しろ客のほとんどが後期高齢者とその付き添いで、老人ホームみたいな雰囲気だった。前期高齢者の私は若輩者であるからみなさんに敬意を表し、風呂でもきちんと挨拶をさせてもらった。
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