眼のこと、ほか
父は頑健な人だった。結婚して数年は戦地で罹患したマラリアの影響でたまに高熱を発したりしたが、大病らしい大病はそれくらいしか記憶が無いと母から聞いた。歯も七十くらいまで虫歯もなく、耳がやや遠いくらいで健脚であった。しかも酒も煙草も全く嗜まない。酒は私が飲むようになってから無理矢理つき合わせて多少飲めるようになった。
ただ何年かに一度風邪をひくくらいのことはある。そのときは体温が37℃ちょっとで大騒ぎしてうなるのがおかしかった。そのように頑健だから97歳の誕生日過ぎまで長生きしたのだろう。その父が神経質に気にしていたのが眼だった。自分でホウ酸水を作って目を洗ったりしていた。眼をとても大事にしていた。もともと近眼だったが老眼で中和してから、めがねはほとんどかけずにテレビを観ていた。
父に眼を大事にしろといわれてきたのに、その息子である私は眼を酷使している。しばしば眼の調子がおかしくなる。年に一度、眼の精密検査をしているが、不安である。私の楽しみのほとんどが眼を使うもの(読書、映画やドラマの鑑賞、写真、ブログにゲーム)なので、眼は命より大切なのだが、それを酷使しているのである。
眼の不調は休ませると緩和する。だから酷使が不調の原因であることは明白なのだが、懲りないのである。とはいえだんだん緩和しにくくなっている気もする。もっと意識して眼を休めなければと思っている。
BS朝日の『鉄道・絶景の旅』という番組が好きで、必ず録画して楽しんでいる。録画を観るのはCMを飛ばすためだ。以前はナレーションが峠恵子さんだったが、今年度から林家たい平に替わった。私の好みからいえば、峠恵子さんの方が良かった。
彼女のナレーションだと旅をするわくわく感があって共に旅する気持になったし、ここに旅をしたいなあと思わせてくれた。たい平のナレーションにはそれを感じることが出来ない。けっして下手だとは思わないが、気持ちが伝わらないのだ。これほど違うとは思えないほど違う。正直たい平になってから、つい番組を観ながら他のことを始めたりしてしまう。
そろそろ録画するのをやめようかなと思ったりしている。
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