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2018年6月13日 (水)

米朝会談

 昨日のテレビのニュース番組は米朝会談一色といってよい程だった。しかし会談の内容はほんの一部しか分からないし、合意文書にしても具体性に欠けるから、それをどう評価するかは今後に待たなければならないのは仕方がない。そもそも史上初めての会談で突然すべてがすらすら解決するなどと云うことはよほど楽天的な人でも期待していなかっただろう。

 テレビ局やネットのニュースで興味があるのは、その具体的な内容がまだ明らかではない段階での今回の会談に対するそれぞれの評価である。現時点ではまだ分からないというのが妥当なところだと思うが、悲観的なもの、手放しで楽観的な評価をしたりしていると如何なものかと思う。中には「日本政府は落胆している」などという見出しのものもあったが、どういう根拠でそう言っているのだろうか。

 コメンテーターとしてテレビの番組によばれる北朝鮮の専門家と云われる人たちは、私の目から見ると北朝鮮寄りの立場で解釈することが多いようである。最初はそれが面白くなかったけれど、彼らも情報を入手するためには多少そのようなポーズも必要なのだろうと最近は考えるようになった。想定されるバイアスをこちらが割り引けば良いだけのことである。そもそも北朝鮮からもたらされる情報は極めて少ないようだから、想像力で補って解釈するしかないのであり、専門家も想像力を駆使しているはずだと思っている。

 早くも米韓軍事演習をやめるなどとトランプが言ったと報じられている。これから次々に驚くようなことが出てくるに違いない。アメリカ政府もトランプが勝手に約束したことの尻ぬぐいに翻弄されることになりそうな気がする。約束は約束、とトランプはこだわらないから、そんな約束をしては駄目だったと知らされればすぐそれを反故にすることになんの痛痒も感じない人物であることはすでに明らかなので都合がよいことはよいが、世の中は信用で成り立っている部分もある。

 それをないがしろにしても平気でいられるのは自国が強国だからであって、彼がディールに長けているからではないのだが、それはたぶん彼には理解の外なのだろう。とんでもない人物がアメリカ大統領になってしまったとあらためて思うけれど、まさかノーベル平和賞を受賞したりしないだろうなあ。もともと軽いノーベル平和賞がますます軽くなってしまう。

 今回の会談が終わったあとの金正恩の安堵したような顔が印象的だった。実は厳しい交渉に疲れ切っていたけれど強がって見せていた、などとは感じられず、本当に一安心したように見えたのだ。もちろん最初に厳しくやり過ぎれば、相手が引っ込んでしまってもう出てこなくなると読んだアメリカ側の作戦だろうと思う。それを進展がなかった、具体的な成果がなかったなどと云う人が必ずいることだろう。たいてい実務をしたことがなくて、評論だけしている人だ。そういう人の云うことはあまり参考にならないことが多い。

 次のセレモニーはロシアでのFIFAワールドカップか。残念ながらほとんど興味が無いのでたぶん見ない。

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コメント

おはようございます。
所詮アメリカは今年行われる中間選挙のためにレガシーが欲しいだけであり、北朝鮮は体制維持(実は金正恩自身の生命と財産の保証)が欲しいだけでこの階段は開かれました。
それを考えると振り回されている、あるいは振り回されるだろう日本など周辺諸国から見ればこの会談は馬鹿馬鹿しい茶番劇にすぎません。
どうせ今までの北朝鮮を見れば核廃棄も本当にやるかどうかは期待できませんし・・・。
では、
shinzei拝

shinzei様
同床異夢であることがすでに明らかになりつつありますが、トランプという人の性格から予想されていたことでした。
しかし日本はその茶番のようなこの会談をあたかもまともなもののように見做してでも役割を果たさなければならないし、それを逃れることも出来ないでしょう。
それは拉致問題解決だけではなく、日本が担うべきコストで、善悪の問題ではないように思います。
それが日本の尊厳を世界に認めさせるものであれば、と願っています。

実質的な交渉はこれからなのに雰囲気だけ先行するのは危険です。
日中友好という名のもとに援助した結果、逆に狙われる立場になりました。
小中華の朝鮮に対し同じ過ちを繰り返さないことを願います。

けんこう館様
たぶん同じ轍を踏むのでしょうね。
それが出来るのも日本にゆとりがあるからで、国民がそれなりに努力した結果でしょう。
ゆとりがあるものが貧しいものを助けるのは世の道理で、恩着せがましい態度は品性がないというものだとあきらめるしかないようです。
だいたい助けられた人が助けた人に感謝するより恨むことはよくある話です。
だから助けないというわけにもいかないようです。
日本が助けてもらわなければならない国ではないことに、日本人として感謝することにしましょうか。
ちょっと悟りすぎでしょうか。
腹を立てないためには諦めも大事なようです。

これはshinzeiさんのところでも議論したことですが、
http://shinzei-co-led.cocolog-nifty.com/blog/2018/06/shinzeiamerican.html#comments

日本の対中協力+戦後賠償にしろ、戦後のアメリカの対日援助にしろ、基本は自国の為にやったこと。別に慈善事業でやったわけではありません。(勿論、中には真からそのように努力した人が居たことは否定しません)

人口オーナスを迎えた日本が、これから人口ボーナスを迎える国々の活力をどのように取り込んで自国の国力に加えていくかは国家戦略です。 今後人口オーナスを迎える中国から、次にはブラジル。そしてその後にインドの活力をどれだけ上手く取り入れられるかで日本の将来は決まってくると考えます。
http://blue.ap.teacup.com/applet/salsa2001/2776/trackback

それに対して北朝鮮は規模が小さいのでそれほどコストパフォーマンスは良いとは思えないので放置しても構わない、というのが個人的観測です。ドライ過ぎますか?(笑)

Hiroshi様
北朝鮮が、というより朝鮮半島そのものが、コストパフォーマンスが悪いことを日本はとことん思い知らされましたが、だからといってそことの関わりを回避できるかどうかは別のように思います。
過去にすでに関わってしまったわけですし、最も近い隣国でもありますから放置することは許されないと思います。
アメリカとの関係がある限り、自国の都合だけで行動することは出来ないのではないでしょうか。
日本がアメリカの半属国であることの悲哀を感じます。
これからも持ち出しを求められ続けるでしょうね。

上の議論の追加資料です

下に北朝鮮と各国の人口ピラミッドを比較してみました。
http://blue.ap.teacup.com/applet/salsa2001/5397/trackback

北朝鮮は中国に似ていますが、横軸は10万人単位。日本が100万人単位に比べても小さい(中国やインドは1000万人単位)生産拠点としても市場としても日本の県レベル。無視してもOKでは? それに比べ「一帯一路」沿いの国は大きい。意地を張らず「一帯一路」にも日本は様子を見つつ、参加するのはいいことだと思います。

Hiroshi様
経済的には無視しても大勢に影響はないでしょうね。
経済の問題であればアメリカも無視したと思います。
一帯一路については、私はどうしてもTPPとの比較で考えてしまいます。
TPPは曲がりなりにもある程度の主導権が日本にもありますが、現在の一帯一路は中国のみがヘゲモニーを握っているようにしか見えません。
そこが変わればもちろん日本が参加することに賛成です。
そのことがアメリカに対する牽制にもなり、日本に利すると思います。

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