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2018年7月 8日 (日)

濁流

 東海地方では、岐阜県北部に大雨が降りつづけて郡上市長滝はすでに1000ミリを超えている。郡上白鳥の北、長良川沿いにあるこの長滝には長滝白山神社があり、しばしば訪れる。この神社は正月六日に「花奪い祭」が行われ、テレビで毎年紹介される。拝殿の天井の花を人垣の山を作ってよじ登って奪い合う祭だ。この拝殿は大きく、天井はとても高い。いくつも掲げられている額はみな素晴らしい。

 長良川は清流である。並行する国道156号線を走るとその青く澄んだ水色にいつも息を呑むほどである。それが凄まじい濁流になって流れ落ちるように流れている。これから鮎のシーズンだが、鮎はどうしているのだろうか。

 長良川といえばまず思い浮かぶのが郡上八幡だが、この街を流れるのは支流の吉田川やさらにその支流の小駄良川、そして街内には豊かで清らかな脇水が流れている。すべて澄んで美しい。それがいまは濁った水となっていることだろう。有名な名水の宗祇水は小駄良川の横にある。

 下呂や高山は今日も大雨が降りつづいている。飛騨川に沿って国道41号線を北上して高山に向かうのだが、その飛騨川には巨大な岩がゴロゴロと転がっていて奇景である。どうしたらあんな岩石が流れ落ちるのだろうと思っていたが、この大雨の濁流を見ていると得心がいった。

 分水嶺を越えて高山に入る。高山を流れる宮川は、当然太平洋ではなく最後は日本海に流れ下る。その宮川も川幅いっぱいに濁流が流れていた。高山の景色が見たことのないものになっている。

 岐阜だけではない。全国あちこちを愛車で走り回ってきた。知っている地名を聞くと嬉しいものだ。自然のなせるわざで如何ともしがたいものの、そのなじみの場所が凄まじい雨で被害を受けているのを見るのは哀しい。

 ところでテレビの大雨情報を伝える現場の取材者がしばしばプロとは思われぬほどお粗末でいらだたしい。急にその役割を当てられたとはいえ、人にものを伝えるプロとしての心がまえがないのは如何なものか。NHKにしてそうであるから情けない。滑舌の問題ではない。口下手でも気持があれば伝わるものなのだ。自分だけで空回りしている無様さに腹が立つのである。

関市の氾濫場所の映像で、見馴れぬ白い帯状のものがあたり一面に散らばっていた。なにごとかと目を惹くものなのに「上流から流れてきたものが・・・」と繰り返すばかりでそれがなにか、ついにわからなかった。報道するならそれがなにかを調べて知らせよ!誰もがなんだろうと不審に思うものを分からぬままに報ずることを恥としないのか。分からぬなら分からぬと言えばいいのにそれすら言わぬのは、信じられないことである。

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コメント

OKCHAN 、こんにちは

西日本の水害は大惨事になりましたね。
最近は雨の降り方も変化していて、地域差も大きく、こちらは恵みの雨程度でした。
私も漁協の組合員になり色々な情報を得ますが、大水ではかなりの魚が流されるそうです。

岳様
あの濁流を見ながら、魚たちはどうしているのかと気になっていました。
よほど安全な隠れ場所を確保できなければ魚でもあの濁流を生きのびるのは難しいのでしょうね。
とにかく地形の変化というのはこういう極端な気象のときに一気に進むものなのかなあ、などと思っています。

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