蔵王・お釜
今朝の名古屋は昨夜の台風の吹き戻しの風が吹いているものの、台風一過の青空である。台風は南へ逸れたので三重や奈良などに大雨大風を残したが、こちらは心配したほどのことはなく済んだ。
旅行の話に戻る。
蔵王のお釜を見に行く。ここには何度も来ている。初めて来たのは大学一年生のときだから、ほぼ五十年前になる。そのときはワンゲルのサブリーダーだった先輩に、新入部員歓迎登山の一行に加えてもらったのだ。新入部員は訓練のために余分な重量にしたリュックを担がされていたが、私は入部はしないと先輩に言っていたので軽装が許された。
土曜日の朝、山形県側、ロープウエイ乗り場のダリア園前から登山を開始し、途中大学のヒュッテに一泊しての蔵王連峰縦走行だった。あの頃は体力があったから、山歩きがつらいなどとは全く思わず楽しかった。
刈田岳山頂に近いレストハウス前に車を置き、お釜を見に行く。学生時代の縦走は四月末だったから雪が残っていて、馬の背の急坂をシートで滑り降りた。
展望台からお釜を見下ろす。雲が出て来た。いつもならずっと下まで歩いて下りるのだが、長老も兄貴分の人もここでいいという。風がひんやりしてとても気持ちが好い。レストハウスで見た気温は21℃だった。猛暑の中、生き返る心地がする。
刈田岳山頂にある蔵王権現神社奥の宮。誰も登ろうとしない。それに雲がどんどん湧いてきて見晴らしも悪そうだ。
雲がたちまちお釜を蔽う。うまく見ることができて幸いであった。
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